毎日の入浴をサポートする「入浴用車いす」。水上車やシャワーキャリーとも呼ばれ、一人での入浴が困難な方や介護者にとっては必須のアイテムです。しかし、コンパクトに折りたためるものや、リクライニング機能がついたものなど、様々な種類があるので、何を基準に選べば良いのか分からないでしょう。そこで今回は、入浴用車いすの選び方と、おすすめの商品をご紹介します。
入浴用車椅子の上手な選び方
まずは、入浴用の車いすの選び方をチェックしてみましょう。それぞれのご家庭、また施設での使い方にぴったりの入浴用車いすを選ぶために、ぜひ参考にしてみてください。
選び方①サイズ
入浴用車いすを購入する際は、浴室のドアの幅や浴室への動線を考慮してサイズを選びましょう。また、車いすは簡単に手に入るものではありません。メーカーの保証がついているか、アフターサポートが充実しているかを確認しましょう。
選び方②フレームの素材
車いすの素材としては、アルミが一般的です。ただし、アルミフレームといっても、安価な低密度のものから高価な高密度のものまで様々です。しかし、使用目的が入浴に限定される場合は、丈夫で錆びにくいチタンやアルミフレームがおすすめです。ステンレス素材を使用したものは、錆びにくいという特徴があります。
選び方③シートの種類
シートには大きく分けて「穴あり」「穴なし」2つの種類があります。また、シートは素材によっても座り心地が異なります。その特性に合わせて、使いやすく、座り心地のよいものを選ぶのがポイントです。
入浴用車いすは、通常、U字型のシートの中央に排水用の穴が開いています。そのため、入浴時だけでなく、トイレのサポートにも利用できます。
ただし、痩せている方の場合は、穴にお尻がはまってしまう危険性があるので、穴なしのものを選んだほうがいいでしょう。また、穴なしタイプの場合、トイレでの使用中や使用後に座面に溜まった水を取り除く必要があります。
しかし、安定しているので、入浴だけでなく、コンパクトな車いすとして室内でも使用できるというメリットがあります。また、クッション性のあるシートは快適です。体力のない高齢者や病気療養中の方にとって、長時間の入浴は疲れます。
クッション性のあるシートであれば、座っていても疲れにくく、入浴やシャワーに時間がかかる人でも、快適に使用することができます。特にウレタン製のシートはクッション性が高いのでおすすめです。ただし、姿勢を保つのが難しい方には、メッシュシートタイプが適している場合もあります。
メッシュシートは水切れがよく、乾きやすいという特徴もあります。このように好みが分かれるポイントではありますが、使う人にとって快適なシートを選ぶことが大切です。
入浴用車椅子のおすすめ10選
ここでは、使い勝手が良いと評判のおすすめの入浴用車いすをご紹介します。また、介護の負担を軽減するための機能が充実しているので、ぜひ、介護する側とされる側の両方の視点から、使いやすい商品を選んでみてください。
おすすめ①
ミキ 入浴用車椅子 介助型 フローラ
入浴用の車いすは、使用する場面が限られており、使わないときは邪魔になってしまいます。その点、この車いすは、コンパクトなフレーム構造で、邪魔にならないように折りたたんで収納することができます。フレームには軽合金アルミ、部品には錆びにくいステンレスを使用し、部品の動作を損なわないようにしています。
おすすめ②
ウチエ フルリクライニングシャワーキャリー はいねーる
リクライニングと連動してフットレストを上げることができるので、ベッドからの移乗にも使いやすい車いすです。リクライニング時にはシート高が7.5cm高くなり、身体を洗いやすくなります。
ヘッドレストとフットレストは取り外し可能なので、体を洗う際に自由に形を変えることが可能です。また、後方落下防止バーを装備しているので、リクライニングした状態でも快適に入浴することができます。
おすすめ③
カワムラサイクル シャワー用車いす KS11
本製品は、背もたれにチルト/リクライニング機能を搭載しており、背もたれの傾きに合わせてお尻を下げることができて座位を維持しやすくなっています。シートには、柔らかく滑りにくいEVA素材を使用しています。
リクライニングしても安定した姿勢でバスタイムを楽しみたい方は、一度試してみる価値がある商品です。
おすすめ④
カワムラサイクル シャワー用車いす KS10
座面の高さを3段階で調整できる入浴用車いすです。フットレストを取り外してスイングさせることで、足元のスペースを確保することができます。
また、アーム部分には移乗や座位保持に便利なハンドルバーが付いているのも嬉しいポイントです。使う人の座高に合わせてシートの高さを微調整したい場合はチェックしてみてください。
おすすめ⑤
Mldeng 折りたたみ 入浴用車椅子
背もたれは取り外して折りたたむことができ、コンパクトに収納できます。また、4つのキャスターにはそれぞれブレーキが付いており、入浴やシャワー時の安定性を確保しています。
アルミ合金製のフレームは、120kgの荷重を支える強度を持ちながら、リーズナブルな価格を実現しています。狭いトイレでも使用できる手頃な車いすをお探しの方におすすめです。
おすすめ⑥
AILSAYA 入浴用車椅子
リーズナブルな価格のトイレ・シャワーキャリーです。車輪が360度回転するので、洗面所やトイレに行くのに便利ですし、フットレストや車輪にはストッパーも付いているため、安心です。手頃な価格の車いすを探している方や、トイレやお風呂に使える車いすをお探しの方に最適です。
おすすめ⑦
カワムラサイクル シャワー用車いす KS4
座面の高さを中・低・超低の3段階で調節できる車いすです。利用者の身長や座り心地に合わせて調整できるので、無理なく快適に入浴することができます。
アームレストはハンドルバーを取り付けた跳ね上げ式で乗り降りの邪魔にならず、入浴時の姿勢保持にも使えます。そのため入浴時の負担を軽減し、しっかりとリラックスすることができます。
おすすめ⑧
ウチエ くるくるチェアD
360度回転するシートが魅力的な商品です。前後の4輪をロックできるフットストッパーが付いているので、浴室内で回転させてもしっかりと体を支えることができます。
また、フットプレートを前輪と入れ替えることで、奥行きをよりコンパクトにすることが可能です。廊下や脱衣所、浴室が狭いご家庭や、入浴時に小型の車いすが必要な方におすすめの商品です。
おすすめ⑨
睦三 シャワーキャリー
バケツを取り付ければ、簡易トイレとしても使えるシャワーキャリーです。コンパクトに折りたためるので、入浴しないときはスペースに立てて収納することができます。
また、可動式のアームレストと跳ね上げ式のステップが付いているので、乗り降りも簡単です。トイレ介助と入浴介助の両方に使える車いすが欲しい方におすすめです。
おすすめ⑩
Daoyuan 入浴用車椅子 穴ありシート
大切な人や介護者、在宅支援サービスの仕事を大いに助けてくれる入浴用車いすです。滑りにくい手すり、柔らかいクッション、人間工学に基づいた背もたれ、PU素材、オールインワンデザイン、実用的な折り畳み式フットレストで快適性を高めています。
また、高品質のユニバーサルキャスター、干渉のないサイレントステアリングを採用しているので、ユーザーが安全に使いやく安心です。
高品質の25mmアルミ合金製で、最大積載量は120kg、しっかりとした安定性と耐久性を備えています。カバー付きの取り外し可能なトイレ用バケツは、大容量で臭いの漏れを防ぎ、清掃も簡単です。
入浴用車椅子の正しい使い方
入浴用車いすの使用方法について説明します。まず、車いすに座る前に、下半身の服を脱ぎます。上半身が安定していれば、入浴前に脱衣することができます。準備ができたら、車いすに座ったまま体や髪を洗いましょう。
浴槽に入れる場合は、フットレストを下ろし、足元から浴槽に入れます。ただし、入浴は介護度に応じて決めるようにしてください。入浴後は、車いすの水分を拭き取ってから脱衣所に移動しましょう。
とはいえ、安全確保の観点から最初は一人でやろうとせず、必ず介護福祉士やケアマネージャーに相談してから始めるようにしてください。
お風呂の介助がしやすい入浴用車椅子を選ぼう
入浴用車いすは、足の不自由な方でも入浴できる便利なアイテムです。部屋から浴室への移動が簡単にできるので、利用者の負担が軽減され、快適な入浴を楽しむことができます。しかし、入浴用車いすの機能は製品によって異なり、使い勝手も様々です。
そのため、利用者の体調や浴室の広さなどを考慮して、扱いやすい入浴用車いすを選ぶことが大切です。本人も介護者も安心して使える車いすを手に入れて、入浴を楽しみ、心身ともにリフレッシュしてください。