自分の人生の最期をどう迎えれば良いか、現在の自身の年齢に関係なく、自分について様々な不安がよぎることはありませんか?「終活」は、自分の後悔のない人生の終わりを準備することを指しています。そのためには、身辺整理をはじめ、相続問題、自分の葬儀やお墓まであらゆる準備を行っていかなければなりません。今回は、「終活」で行うべきこと、また、後悔しないための準備、そして方法について徹底解説していきます。

目次

終活を始める前に

ここからは、終活を始める前に、まずは「終活」の言葉に込められた意味、そしてなぜ行うべきであるか、その目的を明確にしていきましょう。

終活の意味と目的

私たちはそれぞれの人生を生きています。しかし、いくら平均寿命が延びていると言われていても、人には必ず人生の終わりが訪れます。その人生の終わりを迎えるために準備を行うことを「終活」などと言われているのです。

この「終活」という言葉は、流行語大賞を取ったことで周知されることになりました。このように、自分の人生を有意義なものとし、その最期をきれいにまとめ、人生に終止符を打つ活動が必要となっていることが分かるでしょう。

終活を始める時期

では、この「終活」について、どのくらいの時期から始めていくことが理想だと言われているのか疑問です。一般的に広く知られているのが、身辺整理を行い、自ら考え、行動を起こすことができる50代から始めるのがベストだと考えられています。

しかし、現実は70代を迎える頃に始める方が大半です。とは言え、そこまでの間に自分に何が起こるか分からないということ、また、認知症になってからでは自分名義の物件等の処分を行う際も、法律行為ができなくなってしまいます。

それによって、残された家族に不利な状況となる可能性が高くなります。そのため、自分の財産について処分方法や相続方法について、公正証書にまとめておくなど、早期に準備を始めることが大切です。

終活をするメリット

ここからは、実際に就活を行うことについてどのようなメリットを実感することができるのか、以下にメリットだと捉えることができる内容について3点ご紹介します。

ご紹介するメリットを活かすことで人生を有意義なものとすることができるため、ぜひ実践されることをおすすめします。どのようなメリットがあるか詳しくみていきましょう。

残りの人生を前向きに過ごせる

自分自身の人生についての終活を行うことは、自分の人生をどのように生きてきたか、また、この後どのように過ごして行けばよいかを改めて考えることができるようになります。

それによって、自分の残りの人生をより有意義に、そして楽しく、前向きな思考で過ごしていくことができるようになるでしょう。自分の気持ちを整理し、何をどのように感じているかをエンディングノートに作成していくのがおすすめです。

気持ちをきれいに整理しながら、残された時間を後悔のない過ごし方をすることが終活を行うメリットだと言えるでしょう。

家族の負担を軽くできる

自分が死んでしまった後は、自分に変わる人が何かを代弁してくれる訳ではありません。また、亡くなってしまった後に口を開くこともできません。

それならば、残された家族がどのような気持ちになるかを考え、すべての決め事をエンディングノートに記録しておく、あるいは遺言など公正証書にまとめておくなど、きれいに整理しておくことが大切です。

特に遺品整理の手順や相続、そして自身のお葬式についても細かく記載しておくことで、家族がその後、どのように対応すれば良いか迷ってしまうことを防ぎ、後の整理をスムーズに行っていくことができるなど、家族の負担を軽くすることができます。

自分と家族の考えを共有できる

自分自身で作成したエンディングノートに基づき、自身の介護状況、また病気による延命治療、その他、葬儀について、また、納骨まで、あらゆる希望をすべて記入しておき、その旨家族に口頭で伝え、話す機会を設けておきましょう。

万一の場合に本人の希望の通りに行ってもらえるよう、家族に周知してもらう必要があります。あくまで本人の希望を叶えるためにも、エンディングノートや遺言、公正証書等に記載の通りに行い、故人が穏やかに成仏していけるようにすることが大切です。

終活で準備するべきことリスト

ここからは、終活を行う際に準備しておくべきことを以下に6点ご紹介します。それぞれどのような内容であるかをひとつずつチェックしていきましょう。

エンディングノートを書く

終活を行う際にまず準備を始めるべきことは、エンディングノートを書くことです。このエンディングノートは、遺言書や公正証書のような法的効力は認められませんが、本人の希望を残された家族へ伝えるために作成することが望まれます。

このエンディングノートには、自分の財産をはじめ、相続に関する記載を盛り込んでおくことが、その後の家族間のトラブル予防につながります。

また、自分の身の回りのものがどの場所にあり、保管されているのか、預金通帳の口座や暗証番号など、あらゆる情報をすべて記録しておくようにしましょう。

介護・終末期医療について考える

年齢を重ね、高齢になることで身体的機能が低下することで、病気やケガのリスクが高くなっていきます。その際、介護や医療などのケアが必要になることもあるでしょう。

その際は、持病、アレルギー等、普段から服用している薬品があれば、それらを家族に周知してもらってください。

また、病気によって最期の治療を行う際の本人の希望について決めておくことも大切です。介護や医療において、自分の最期をどのようにしてほしいかを家族に伝えておくようにしましょう。

遺言書を書く

法的効力を持たせるという意味でも、本人の筆跡で遺言書を作成しておくようにしましょう。この遺言書は、公正証書にまとめ、法律行為で取り決めを行っておくことで、後にトラブルに発展することを防ぐ効果を発揮してくれます。財産や相続分配について細かく記載しておくことが重要です

葬式の計画を立てる

自分が亡くなった時のことを思い、元気でいるうちに自分の葬儀について計画を立てておくことも終活を行う上でとても大切なことです。

そのため、自分が亡くなった時の葬儀について、葬儀業者を指定しておく、また、葬儀費用にかける予算、遺影に使用する写真など、細かい費用について予算内で応じてくれるよう依頼を行う旨、残された家族に対して依頼を行っておくと良いでしょう。

実際に生前のうちに葬儀費用に総額いくら必要になるのか、また、すべての費用が含まれた金額提示に対応してもらえる葬儀社もあります。概算費用をエンディングノートや遺言書にまとめておくだけでも、家族が困ってしまうことなく対応することができると言えるでしょう。

お墓を決める

終活で行うべきことのひとつに、お墓を決めることが必要となります。この時、公募や抽選で選ばれる「公営墓地」をはじめ、民間事業者が運営し、資格制限が少ない中でお墓を購入することができる「民営墓地」があります。

また、寺院にお布施を行い、法要全般を委託することができる「寺院墓地」があります。その他、永代供養とし、寺院側がすべての管理を行ってくれる「永代供養墓地」を選ぶこともできます。これらのお墓のうち、どの種類で納骨を行うかを決めておくことが大切です。

また、お墓を選ぶ際は、週はや立地条件、また、運営者側が提供する設備、そして墓地購入の費用、さらに、穏やかな環境で安らかに眠ることができる良い環境下であるかなど、あらゆることを加味し、お墓を決めるようにしましょう。

身の回りの物を整理する

年齢を重ね、高齢になればなるほど、物を処分する元気がなくなり、家の中が物で溢れてしまうというシチュエーションはたくさんあります。

しかし、これらの不要なものをきれいに処分する断捨離を行っておかなければ、自分が亡くなった後、家族がどれを処分して良いか分からなくなってしまいます。

そのため、残された家族が迷うことのないよう、また、負担となることがないよう、生前のうちに不要なもの、使用しないもの、捨てても良いものをすべて断捨離してすっきりと片付けておくことが大切です。

それによって自分自身が身軽な気持ちにもなり、残り少ない人生を快適に楽しく暮らしていくことができるようになるでしょう。

終活する時の注意点

最後は、終活を行う際に注意すべき代表的なポイントを以下に2点ご紹介します。これから就活を始めるという方は、ぜひ以下の注意点をチェックし、スタートしてみてください。

気分が落ち込んだり不安を感じることもある

自分の人生の終わりを迎える準備を始める終活を行うことで、人生とはどういうものかを深く考えてしまい、気分が落ち込んでしまうことがあります。しかし、終活は自分の死後と向き合うことで、この後残った時間をどれだけ有意義に過ごしていけるかを考えることができるようになります。

そのため、「死」を受け入れる準備を始めたことをプラスに捉えることが大切です。このように、時に気分が落ち込むことがある他、自分の人生に不安を覚えることがあるということを理解しておくようにしましょう。

詐欺被害に遭わないように気を付ける

自身の「終活」はより良い人生を楽しむ目的で行われる反面、それを逆手に取り、詐欺を思わせるような終活関連サービスが急増しています。

たとえば、葬儀社の勧誘によって、故人の希望とは異なる葬儀社を利用したことによって高額な葬儀費用の支払いが発生したなど、死人に口なしの状況となり、泣く泣く大金の支払いを行わなければならなくなったなど、詐欺まがいな被害に遭うケースも少なくありません。

このような詐欺被害に遭うことのないよう、必ず本人の意向、そして家族としっかりと話し合いを行うことが大切です。

終活は自分のペースで進めよう!

終活は人生の終わりをどのように迎えるかを準備することを指します。人生の最期は誰にでも訪れるものです。自分がその当人となることを踏まえ、家族が困ってしまうことがないよう、自身が元気なうちから終活の準備を始めてみてください。

そして、自分に残された時間をどのように過ごしていくか、日々楽しく過ごすことができるよう、終活を行っていきましょう。

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