認知機能が低下することで、話が通じなくなったり物事を覚えていられなくなったりと日常生活すべてにおいて支障が出てしまうのが認知症です。

今は若いから大丈夫と思っていても、将来的に認知症になるかならないかは誰にも予想できません。そこで認知症は予防できるのか、予防するためにはどのようなことを実践すれば良いのかをご紹介していきます。

目次

認知症予防は何歳から始める?

認知症は高齢になってから発症する症状だと、多くの方は思っているでしょう。高齢による物忘れから始まり、徐々に同じ話を何回もするようになったり、精神的に不安定になったりという症状が出てきます。認知症予防を始めようと思ったら、この時点ではもう遅いです。

まず、研究によって40代後半から人の脳の働きは落ちてくると証明されています。40代と言えばまだまだ働き盛りで認知症のことなど考える方は少ないでしょう。しかし物忘れを自覚するタイミングは増えるはずです。ここから認知症が発症する原因が溜まり始めると言えます。

そのため40代に突入したら認知症予防を始めるのが良いです。認知症は多くの方が発症していますが、根本的な治療法はありません。発症してからでは遅い老化の病気です。ただ予防はできる病気になったため、40歳を過ぎたら認知症予防を始めるということを頭の片隅に置いておきましょう。

認知症予防のために実践したいこと&生活習慣

認知症とは認知機能が低下してしまうことで日常生活に支障をきたす病気です。ということは認知機能が低下しないように心がけることが大切と言えます。認知症予防のために実践したいことや気をつけたい生活習慣について説明していきます。

認知症予防①バランスの良い食事を心掛ける

食事のバランスを考えず、好きなものを好きな時間に好きな分だけ食べると血糖値が上昇してしまいます。血糖値が上がると認知症だけでなく生活習慣病のリスクも高くなり危険です。野菜やたんぱく質、炭水化物などバランスを考えて食事をしましょう。

また食べる順番にもポイントがあり、一番最初に野菜を食べ炭水化物は最後に食べるのが良いです。毎日たんぱく質を摂取するのも重要で、肉や魚、乳製品や卵、大豆などは積極的に摂るようにしましょう。

さらに認知症予防に効果が期待できると言われている青魚(ドコサヘキサエン酸・エイコサペンタエン酸)、野菜やフルーツ(ビタミンC、ビタミンB、食物繊維など)、ポリフェノールが含まれる赤ワインや緑茶、中鎖脂肪酸が含まれるココナッツオイルなどは食事に取り入れてみてください。

認知症予防②積極的に人と交流する

積極的に人と交流し会話をすることが大切です。会話は脳で考え、口を動かすという認知機能のトレーニングになります。例えば一人暮らしで誰とも会話をせずに1日が終わってしまったり、シニア夫婦で一緒に暮らしてはいるものの日常生活で会話がなかったりすると認知機能がどんどん低下してしまう可能性があります。

認知症を予防するためにできるだけ人と会話をすることを意識しましょう。長時間意識的に話したり、よく考えて会話をしたりする必要はありません。友人と楽しくお茶を飲みながら会話をする、近所のスーパーの店員とたわいもない世間話をするなどで大丈夫です。

認知症予防③適度な運動を継続して行う

適度な運動は意外にも認知症の予防につながります。体を動かすと脳に刺激を与え、運動が楽しく向上心を持って取り組めるようになるとさらに脳が活性化されます。

毎日歩いている方は明日は、今日よりも速いタイムで歩けるようにしよう!と考えたり、スポーツに取り組む方はうまくなるためにはどうしたら良いのか考えたり、これらは脳にとってとても良い働きです。

適度な運動は生活習慣病の予防にもなりますし、体を動かすことで全身の血行も促進されメリットが多いです。認知症予防のためだけではなく、元気に長生きするためにも適度な運動を心がけましょう。

認知症予防④塩分・糖分が多い食べ物は避ける

塩分を減らすことの目的は高血圧を予防するためです。高血圧が原因になることが多い脳梗塞の予防は脳血管性認知症の予防にもつながります。塩分を控える分、フルーツや野菜、海藻類などでカリウムを多く含む食材を取り入れましょう。

糖分の取り過ぎは糖尿病や耐糖能異常を引き起こす可能性があります。これらの病気は脳血管性認知症やアルツハイマー型認知症を発症する恐れがあると言われています。日頃の生活から甘いお菓子の食べすぎ、炭水化物ばかりの食生活などを見直すことが大切です。

認知症予防⑤暮らしの中のときめきを見つける

ここで言うときめきはワクワクする気持ちや楽しいと思えることを意味します。それが認知症予防につながるの?と思うかもしれませんが、過去に化粧品会社と作業療法士が認知症の女性に化粧をしたところ、認知症の進行が低下したという事例があったそうです。

こちらの女性にとって化粧をしたことがときめきにつながったのかもしれません。暮らしの中にときめきはたくさんあります。朝早起きをして太陽の光を浴びることだったり、おしゃれをして外出したりする気持ちは若々しさをキープできるでしょう。

認知症予防⑥質の良い睡眠をとる

規則正しい睡眠は6~8時間と言われています。睡眠が短かったり、質の悪い睡眠だったりするとアルツハイマー型認知症の原因である脳の老廃物が増えてしまうという実験報告があります。認知症予防のために、6~8時間の睡眠を心がけましょう。

睡眠時間は確保できても眠りが浅い方や眠りにつけない方などは寝具を調整することをおすすめします。寝具を変えて将来認知症を予防するだけでなく、良い睡眠がとれることで生活の質も向上するはずです。またお昼寝は30分以内にしましょう。

認知症ともの忘れは何が違う?

認知症ともの忘れの違いはどのような部分なのでしょうか。高齢になるにつれ自然ともの忘れが多くなりますが、認知症とは少し違います。

認知症の方のもの忘れは忘れたという自覚がないことです。例えば「ご飯を食べたのに覚えていないためご飯はまだ?と言う」「自分で財布を片付けたを忘れ盗まれたと主張する」などが認知症の症状です。このような症状から始まり認知症が進行すると自分は今何歳なのか、自宅はどこかなども分からなくなります。

反対に老化による物忘れは忘れたという自覚があることです。例えば「さっきご飯食べたけど何を食べたっけ」「どこに財布を片付けたかな」というような症状です。

認知症の主な3つの種類

認知症には3つの種類があることをご存じでしょうか。種類によって症状が変わるため、どの認知症になっているのかを理解し適切なケアをすることが大切です。

アルツハイマー型認知症

認知症になる方の70%弱はアルツハイマー型認知症です。海馬を中心に脳が委縮、脳の神経細胞が死滅していきます。もの忘れなどの認知機能障害、ものを盗られたという妄想、症状が進行すると徘徊などもしてしまい行方不明になってしまうこともあります。まずはもの忘れから始まり、徐々に症状が進行していくのが特徴的です。

血管性認知症

脳出血や脳梗塞などの病気が原因で脳の細胞が損傷を受けてしまい壊死、壊死部分の機能が低下し認知症を引き起こします。機能が低下した脳の部位によって症状は異なりますが、認知機能障害や感情の起伏が激しい、抑うつ状態など気持ちの面だけでなく手足の麻痺や歩行障害なども見られます。

病気が原因となっているため、急に血管性認知症を発症し、症状は良くなり悪くなりを繰り返し段階的に進んでいくのが特徴です。

レビー小体型認知症

レビー小体という特殊なたんぱく質が脳の神経細胞にでき、レビー小体によって脳の神経細胞が死滅してしまう病をレビー小体病と言います。レビー小体病になった患者様で認知症の症状が出てしまった場合はレビー小体型認知症と呼ばれます。

こちらの認知症は発症してすぐの段階で幻視の症状が起きます。誰もいない空間に話しかける、何もないのに虫がいると言うなどの行動を起こし、他の認知症とは少し違うのが特徴的です。

認知症になりやすい人の特徴

ではどのような方が認知症になりやすいのでしょうか。万が一認知症になりやすい人の特徴に自分が当てはまっていると感じたら、予防をしておくことをおすすめします。

認知症になりやすい性格

認知症になりやすい性格の人は怒りやすい、細かいことを気にしすぎる、協調性がないなどが挙げられます。これらに共通して言えるのは「人とのコミュニケーションの機会が少ない」ということです。

怒りやすい人も周囲から孤立してしまったり自分1人でいるほうが楽だと感じたり、細かいことを気にしすぎる人や協調性がない人は周囲とうまくコミュニケーションが取れなかったりします。

人との関わりが減るということは脳の老化が進みやすいということです。またそれぞれがストレスを抱えていると鬱傾向になり、鬱の思考も認知症になりやすいリスクがあります。

認知症になりやすい生活習慣

引用:あずみ苑

偏った食生活をしている、睡眠不足、運動不足、喫煙者、過度な飲酒、昼夜が逆転している、ストレスが溜まっているという生活習慣に当てはまる方は注意が必要です。認知症だけでなく生活習慣病のリスクも兼ね備えています。

体に必要な栄養を摂取できていなかったり、体がしっかり休めていなかったりすると脳の機能も鈍くなってしまいます。ただ毎日をぼーっと過ごすのも良くありません。

認知症予防・ボケ防止のために今からできることを始めよう!

認知症は100%予防できるとは言えません。ですが万が一に備えてできる限りのことをしておくことは大切です。今回紹介した認知症予防は生活習慣病の予防にもつながるものばかりです。

食生活を見直したり運動をしたり、質の高い睡眠を取ったり、これらはすべて生活の質の向上にもなります。毎日を有意義に過ごせるだけでなく認知症も予防できるのでぜひ試してみてください。

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