高齢者の使用する物は、何であれ注意して選ばなければなりません。肌に使う製品の場合には特にそれが顕著で、シャンプーもその1つです。肌に余計な負担を与えない使い心地のものが推奨されていますので、今回は市販されている高齢者向けのシャンプーをご紹介します。

高齢者の頭皮の特徴とは

年齢と共に、肌も衰えていってしまうのは誰もが実感している事と思われます。頭皮も立派な皮膚の一部であり、特に高齢者の場合には年齢とともに皮脂分泌が減少し頭皮の保湿力が低下、これによって頭皮が乾燥しやすくなっています。

薄毛や抜け毛なども挙げられます。加齢によって頭皮の血行が悪化し、髪の毛の成長サイクルが乱れるのはよく見られるものです。これにより、薄毛や抜け毛が増える傾向が見られている訳です。

生活習慣が変化することによっても白髪やボリュームの現象が見られますが、特に寝たきり状態や脳卒中、脳性麻痺などの状態となると更にケアが難しくなり、頭皮環境が悪化していく可能性が高まります。

高齢者向け市販で買えるシャンプーの選び方

この様に、頭皮環境に悪化が見られるからこそ、使用するシャンプーについても十分に吟味したうえで選びたいところです。続いては、市販のシャンプーの中で高齢者向けの製品を選ぶ際のポイントを解説します。

選び方①低刺激のもの

まず、低刺激である事が重要といえます。高齢者の肌は一般的に乾燥しやすい状態となっており、刺激の少ないシャンプーを選ぶことは肌トラブルを予防する上でも必ず押さえておくべきポイントとなっているのです。

低刺激なシャンプーは頭皮のpHバランスを整え、頭皮トラブルを防止してくれる効果もあります。また、シャンプーの際には頭皮マッサージなどを行うことで血行を促進し、健康な髪の成長をサポートできます。

香料や着色料などをはじめとする添加物がフリーになっているシャンプーであれば、肌や髪に余計な刺激を与える事がありません。そのほかの成分に関しても刺激や負担が無いかをチェックしてみましょう。

選び方②保湿性の高いもの

続いては、保湿力の高さに関してです。これまでに何度も述べている通り、高齢者の肌は基本的に乾燥した状態になっています。肌の水分が失われやすくなっているのには、皮脂の分泌が減少し水分を保持する能力が衰えているからなのです。

所謂、肌のバリア機能が低下した状態になっていますので、先に述べた低刺激である事が大切です。そして、乾燥している状態ですので水分を外から加えるというのが基本的な対策となっています。

例えばコラーゲン、ヒアルロン酸、セラミドなどをはじめとした成分は、保湿効果が期待できる成分として代表的です。そのほかにも、髪や頭皮の健康維持、頭皮トラブルの軽減といったように様々な効能が期待できるでしょう。

選び方③1人でも洗いやすいもの

一人だけでも簡単に使って洗うことができる者であるかも大切なポイントといえるでしょう。年齢とともに体力や柔軟性が低下し、自己ケアが難しくなることもあります。そこで、高齢者の方が1人でも簡単に洗えるシャンプーを選びたいところです。

体力や柔軟性の低下により、身体的な制約を抱えています。屈む・体を捻る・腕を上げるなどの動作が困難になりがちです。洗髪時にはこれらの制約を考慮したいところなのですが、特に推奨されているのがリンスインのシャンプーです。

名前通りリンスとシャンプーが一体化したタイプのもので、1回の洗髪およびすすぎでシャンプーとトリートメントの両方の効果が得られます。いつでも介護ができるわけではないでしょうから、ひとりでも使えるシャンプーだと尚楽かつ安心です。

選び方④介護者の負担にならないもの

シャンプーを選ぶ際には、使用する本人である高齢者本人だけではなく介護者の意見も重要です。介護者は高齢者のシャンプーを行う際に、簡単かつ効率的に行いたいところでしょう。

そのため、シャンプーの容易さが重要です。使いやすいパッケージや泡立ちの良いタイプのシャンプーを選ぶことで、介護者の負担を軽減できるのです。先に挙げたリンスインシャンプーも、1回で洗髪が終わるので便利なアイテムといえます。

また、高齢者が洗身や洗髪がどの程度までできるのかを考慮し、自分でできる事は自分で行ってもらいましょう。この場合、髪だけではなく全身に使うことができるシャンプーだと更に便利です。

高齢者におすすめの市販で買えるシャンプー3選

肌に対して余計な負担をかけるべきではないからこそ、シャンプーに関しても適したものを使うべきです。ここからは、本題である高齢者にお勧めの市販で購入することができるシャンプーをご紹介していきます。

高齢者向け市販シャンプー①サラヤ arau. アラウ 泡せっけんシャンプー

まずは、サラヤのアラウ泡せっけんシャンプーです。アラウシリーズは、無添加せっけんをコンセプトとして商品化を進めるシリーズです。このシャンプーではきしみ感を和らげるコンディショニング成分として、植物性セルロースを配合しています。

泡立てる必要のない、きめ細やかな泡が摩擦による髪のダメージを軽減し、泡が地肌と髪の汚れをやさしく吸着します。刺激の少ない植物性のせっけん成分で地肌と髪は化学物質による余計なストレスを考慮する必要がありません。

地肌と髪にうるおいを与える、植物エキスのシソ葉エキスとカミツレ花エキスも配合されています。ヤシ油から生まれたやさしい植物性せっけん成分のきめ細かい泡立ちと植物エキスの力が発揮されるシャンプーです。

口コミ

最初は泡立ちが それまで使っていた市販の物とは どうしても少し悪いので違和感起きると思うが 慣れれば無添加シャンプーが頭皮にイイ。もう5本目です。 引用:Amazon

この石鹸シャンプーは通常のシャンプーと違い頭皮が痒くなりません。愛用しています。 引用:Amazon

高齢者向け市販シャンプー②第一三共ヘルスケア ミノン 薬用ヘアシャンプー

続いては、ミノンの薬用ヘアシャンプーをおすすめします。かゆみ・フケ・乾燥などの頭皮トラブルなど ケアしているつもりなのに悩まされているなら、 洗い方に問題があるのかもしれない点を考慮した薬用シャンプーです。

低刺激性、弱酸性、無着色、微香性などアレルギーの原因物質を極力カットした設計になっており、アミノ酸系ヘアケア成分を配合していて敏感な頭皮のうるおいを守りながら洗浄を行ってくれます。

薬用ヘアシャンプーは頭皮のうるおいを守りながら洗う植物性アミノ酸系洗浄成分を配合、泡立ちがよく、頭皮・毛髪の汚れをやさしく落としながら乾燥しがちな頭皮と髪に対してもツヤとうるおいをプラスしてくれます。

口コミ

このシャンプーは、シンプルなので敏感頭皮に良いと思いリピートして購入しています。個人差があると思いますが、私は良いと思っています。 引用:Amazon

今まで色々と試してみましたが効果がなくこの商品を購入。私には合っているようで続けてみようと思います。 引用:Amazon

高齢者向け市販シャンプー③Pure NATURAL シャンプー

最後におすすめする高齢者向けの市販シャンプーは、ピュアナチュラルのシャンプーになります。植物成分配合の低刺激性シャンプーであり、合成香料・合成着色料・紫外線吸収剤・鉱物油を一切配合していません。

泡立ちに優れ、髪がきしまず、潤いのあるサッパリとした洗い上がりです。サラサラタイプであれば、髪もその名前の通り指通りの良いサラサラとした状態に仕上がります。

植物性アミノ酸保水成分のベタイン、ハーブエキス各種、ヒマワリ、ホホバ、オリーブスクワランなどの植物オイルも多分に含んでおり、生分解性に優れた洗浄成分も使用されています。

口コミ

髪を乾かしたら匂いはすぐ飛ぶのですが、髪の毛を洗っているときは結構強くシトラスヴァーベナの香りがします。色々な精油が使われているようで香りは爽やかなシトラス系に仕上がっています。ロクシタンのシトラスヴァーベナを私は思い出しました。 引用:Amazon

これよりもずっと高い商品でも最初はよくてもしばらく使うとダメで…。本商品は他の製品ほど高くなく、買いやすいと思います。成分も髪・頭皮に悪そうなものは見当たらずいいものだと思います。香りも微香で香りが気なる人にもお薦めできます。 引用:Amazon

高齢者のシャンプーの仕方

健常な若い方であればシャンプーをするのには何の問題もありませんが、高齢者のシャンプーをする場合には介護が必要なケースもあります。最後に高齢者のシャンプーの仕方を介護法含めてご紹介しましょう。

自分でするシャンプーの方法

  1. 髪のブラッシングをする
  2. 38度前後のぬるま湯でしっかり素洗いをしておく
  3. 指の腹を髪の毛の間に入れて軽く動かす
  4. シャンプー剤は手のひらで泡立ててから使う
  5. シャンプーが頭皮にしっかり届くように付けていく
  6. マッサージしながら頭皮の汚れを落とす
  7. しっかりすすいで落とす

自分でシャンプーができる場合の方法に関しては上記の流れの通りとなります。ゴシゴシと力を入れるやり方ではなく、マッサージをするように優しいやり方で負担をかけずに行っていきましょう。

自分でシャンプーできない人への洗髪介助の方法

  1. ケリーパッドを頭の下に当てて、ケリーパッドのビニールからお湯が汚水用バケツに流れるようにする
  2. ぬるま湯を髪にかけ、シャンプー・リンスを髪につけて泡立てながら洗う
  3. お湯でリンスを洗い流し、タオルで拭き取る
  4. 顔にかからないようにドライヤーで髪を乾かし、最後に冷風で仕上げる
  5. ブラシで髪を整える

介護が必要な場合には、ケリーパッドをバスタオルなどを使って製作し用いる方法があります。ただ、ベッドで寝たきりの状態の場合にはそのままで行う必要があります。

高齢者のシャンプーの頻度

老人ホームなどを参考にしてみると、2日~3日に1回は入浴の時間を設けていることが多い様です。ただあまり汗をかいていない日や、入浴が難しそうという場合には無理をしてシャンプーをさせる必要はありません。

高齢者や若い人に限らず、シャンプー自体は2日に1回程度でも十分であると言われています。よって無理をして毎日シャンプーをさせる必要は無いでしょう。

高齢者に合ったシャンプーを選ぼう

乾燥などが気になってくる高齢者であるからこそ、使用するシャンプーについても十分に選んだうえで使ってもらいたいものです。使いやすい製品も多いですから是非とも用途に合ったシャンプーを使ってみてください。

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