少子高齢化社会が進む日本は、高齢者に対して適切なケアを行うために手厚いサポートが大きな課題となっています。そのような中で、高齢者の一人暮らしの安心を提供する見守りサービスがあることをご存知ですか?見守りサービスは、高齢者が安心して暮らせるよう様々なサポートを受けることができます。今回は、おすすめの見守りサービスの詳細やサービスを選ぶ時のポイントを徹底解説していきます。
一人暮らし高齢者の安否確認に役立つ「見守りサービス」
かつて高齢者が自身の子供と共にに暮らすことが一般的だと考えられていた時代とは異なり、現在は親と子が別々の世帯で暮らすことが多くなっています。
時代が変わり、今は高齢者とともに同一世帯で生活する家庭が大幅に減少し、高齢者が一人暮らしをするという割合が急激に増加しているのです。
便利な時代となった今、スマホやテレビ電話の普及によって高齢者の様子を知ることができるなど、家族にとって安心できるツールを自由に利用することができるようになっています。
しかし、現実的にこれらの機能を最大限に活かし、使いこなせる高齢者は少なく、どのように高齢者とコミュニケーションを取るべきかが、本人、そしてその家族の間で大きな課題となっています。そのような時代に生まれたのが「見守りサービス」です。
見守りサービスは高齢者が安心して暮らせるよう、安否確認や健康状態の確認などを行うサービスを提供しています。見守りサービスを上手に活用することで、高齢者の安心の暮らしを実現させることができます。
見守りサービス5つのタイプ
ここからは、「訪問型」「センサー型」「カメラ型」「オート電話・オートメール型」「宅配型」の5つの種類に分けられた見守りサービスの詳細をご紹介します。これから高齢者宅の見守りサービスの活用を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
タイプ①訪問型見守りサービス
高齢者の見守りサービスの中には、高齢者宅を訪問し、直接様子を見てもらえる「訪問型見守りサービス」があります。これには専門知識を有するスタッフの訪問の他、宅配弁当業者による確認、ボランティアの訪問など様々なパターンがあります。
もしも利用者が認知症の認定を受けていたり、身体能力の低下などで見守りサービスを利用する際は、福祉系法人が行うサービスをおすすめします。
その他の場合は、各自治体が提供する訪問型見守りサービスを利用してみてください。自治体の見守りサービスをについては、お住まいの地域の自治体へ問い合わせを行ってみましょう。
タイプ②センサー型見守りサービス
センサー型見守りサービスは、高齢者が日常生活を送る中で、その日の動きや行動を知ることができるサービスです。室内やドアなど、様子がうかがえる場所に設置することで高齢者の見守りを行うことができます。
もしも利用者の動きが見られない時は、何らかの問題が起こったとみなし、自動で家族へと連絡が入るというシステムになっています。そのため、遠い場所に住む家族へ急を知らせることができるなど、安否確認のためにも日常的に安心して利用できます。
タイプ③カメラ型見守りサービス
自宅に簡易カメラを設置し、高齢者の様子を見守ることができる「カメラ型の見守りサービス」も人気です。カメラには、スマホやタブレットと連携させて高齢者の安否をいつでも確認できたり、中には会話が可能なタイプもあります。
会話を行うことができれば、高齢者の様子や状態を本人から直接聞いて知ることができる分、家族の安心感がより高まるでしょう。
利用の際は、利用者のプライバシーを守るよう配慮し、カメラの設置場所も考慮することが大切です。中にはカメラ型を敬遠する高齢者もいるため、本人の希望を確認するようにしてください。
タイプ④オート電話・オートメール型見守りサービス
オート電話やオートメール型の一守りサービスは、電話で高齢者と話をすることができる他、メールで文章を送信することができるなど、高齢者の生活や現在の健康状態を知るための手段として最適です。毎日決めた時間に電話やメールが配信され、その日の体調や状態を問うシステムです。
プッシュボタンを活用するだけなので高齢者でもとても簡単に操作することができるので、迷わずに利用することができます。はじめは不慣れな高齢者でも、プッシュボタンの位置や内容を把握し、毎日使うことで手軽に活用していくことができるでしょう。
家族も高齢者のプッシュボタンの内容でメッセージを確認することができ、双方が安心できるサービスとなっています。月額料がかかりますが、ひと月800~1,200円とリーズナブルな価格で利用することができます。
タイプ⑤宅配型の見守りサービス
最近では、食事を宅配する宅配業者が見守りサービスを実施しているなど、宅配型の見守りサービスもとても便利に利用することができます。
一人暮らしを行う高齢者の食生活や健康状態、また安否確認で活用する方も多く、人と接することで高齢者の精神面、健康面をサポートしていくことが可能です。
しかし、宅配型サービスは毎日の安心を実感することはできますが、緊急時の対応には難しく、その際は専門分野に特化したサービスの利用しましょう。
見守りサービスを選ぶポイント
様々な種類の見守りサービスがあることが分かりましたが、実際に利用するとなると、どのような点に着目して見守りサービスを選べば良いのか、以下にそのポイントを4つご紹介します。
選ぶポイント①本人の意思を尊重しているか
見守りサービスは、遠方に住む家族にとってはとても便利なサービスだと感じますが、実際に利用者からすると自分のプライバシーが守られていないと感じるなど、躊躇することも少なくありません。
そのため、本人がどのような意向であるか、利用に対して承諾を得るなど、意思を尊重してサービスを利用するようにしましょう。
選ぶポイント②健康状態・目的に合ったサービスか
高齢者の見守りサービスには、短時間で利用可能なタイプと、24時間しっかりとサポートしてくれるタイプなど、様々な種類があります。
高齢者の見守りサービスでおすすめなのは、やはり24時間安否確認ができたり、その場の状況をすぐに把握することができるカメラやセンサー機能が搭載されたタイプになります。利用する際は、高齢者の健康状態や本人はもちろん、家族の目的に合ったサービスであるかを確認しましょう。
選ぶポイント③無理なく支払える金額か
高齢者の安否や健康状態の確認を行うことができる見守りサービスですが、利用するとなると月額制で申込を行う必要があります。さらに、設置の際の初期費用、また保証料金などの支払いが発生します。
また、24時間体制でサポートを受けるのか、あるいは緊急時に即対応してくれるサービスを付帯するのかなど、プランやシステムによって費用も異なります。そもそも見守りサービスは自立して生活を送ることができる高齢者に最適なサービスです。
そのため、介護保険の適用外となる分、費用は自己負担となります。その点を考慮し、無理なく支払える金額であるか、また、改めて利用目的を確認し、見守りサービスを活用するようにしましょう。
選ぶポイント④操作が簡単で使いこなせるか
あらゆるものが便利に活用できる時代となったものの、高齢者にとっては機械の操作は苦手とする方が多いです。そのため、より操作性に優れた「ボタン式」「紐を引くのみ」など、簡素化された設計でしっかりと高齢者をサポートする機能が備わった見守りサービスを利用するのがおすすめです。
簡単に使いこなせるものでなければ、高齢者は結局使わないという悪循環に陥ってしまう可能性があります。そのようなことを避けるためにも、高齢者でも無理なく手軽に、そして簡単に操作することができる使い勝手の良い見守りサービスを選んでください。
見守りサービスを活用して高齢者の安全を守ろう！
高齢者が安心して生活することができるよう、また、その家族も高齢者を温かく見守り、コミュニケーションを取ることができる見守りサービスについてご紹介しました。見守りサービスには利用者やその家族の目的に合わせた様々な種類、タイプがあります。
高齢者が毎日健康に、そして元気に過ごす様子を双方が把握することができれば、より安心して暮らすことができます。ぜひこの記事でご紹介した5つの見守りサービスの中から、適したサービスを利用して、毎日の高齢者の安全を守っていきましょう。
