介護職には夜勤のある職場も多いですが、人数が必要最低限のシフトとなるため、忘れ物をすると仕事が滞ってしまったりモチベーションが低下する場合もあります。そこで今回は、介護職の夜勤に必須の持ち物や、あると便利なものをベテラン介護士さんの意見を元にまとめました。ぜひ参考にしながら、万全の準備を整えてください。

目次

介護職の夜勤ってどんなことをするの?

介護職の夜勤は、基本的に夕食の介助から始まり、食後の歯磨きや洗面の介助、就寝準備を行います。利用者の方が就寝してからは、消灯後のナースコール対応やトイレ介助、オムツ交換、夜間巡回などがあります。そして朝を迎え、起床、朝食の介助を行い勤務終了となるでしょう。

夜間は利用者の方の大半が眠っているため、何事も無ければゆったりと過ごすことができ、残っている事務作業やレクリエーションの準備などを行う場合もあります。しかし、暗い中での転倒による怪我や体調急変などがあった場合は、臨機応変な対応が求められるので、重要な任務とも言えるでしょう。

介護職の夜勤に必須の持ち物10選

まずは、介護職の夜勤に必須となる持ち物を10個ご紹介します。夜勤のある介護士の方は必ずと言って良いほど常備しているアイテムなので、チェックしておきましょう。

夜勤の持ち物①着替え

介護職の夜勤では、夕食や入浴、排泄介助などがあり、服が汚れる場面はたくさんあります。特に入浴介助でシャワーの水を一緒に浴びてしまったり、食事中や食後に嘔吐して服にかかってしまうというのは良くあるケースです。

そのような時に、同じ服を着用し続けるのは自分自身も不快であり、衛生的にも問題があります。着替えは最低でも上下一着ずつ、ロッカーに入れておくと安心でしょう。

夜勤の持ち物②メイク道具

夜勤の際はノーメイクで仕事をする介護士の方も多いですが、万が一のことがあったときや「眉毛がないと人相が悪く見える」などの理由から、全顔でなくとも部分的にメイクをするという場合もあるでしょう。

また、夜勤明けに出掛ける予定や人と会う約束がある際も、仕事が終わってからメイクをする方がほとんどです。そんな時に、メイク道具を持参すると職場でメイク直しなどもできるため、何かと便利です。

夜勤の持ち物③食べ物

日勤の場合、厨房に頼める職場もありますが、夜勤の場合の食事は自分で用意しなければなりません。仕事前に軽食を取ったとしても、一晩中起きているとやはりお腹が空いてしまうでしょう。空腹のまま仕事をこなすのはツラい上に集中力も低下しやすいので、食べ物は必ず持参するのがおすすめです。

ただ、利用者の方の夕食時間とは別のタイミングで食事を取ることになるので、あまり匂いの強くないものが適切です。例えば、ガーリックの効いているものやカップラーメンなどは香りが強い傾向にあるため、パンやサンドウィッチ、パスタサラダなどが良いでしょう。

夜勤の持ち物④飲み物

夜勤中の飲み物は、500mlのペットボトル2~3本程度用意しておくのがおすすめです。仕事の合間の水分補給はもちろんのこと、夜食の際や同僚とのおやつタイムなどにコーヒーやジュースなどがあると気分もリフレッシュするでしょう。

また、夜間は眠気が襲ってくる場合もあるため、ブラックコーヒーやエナジードリンクなども持参しておくと役立つかもしれません。

夜勤の持ち物⑤歯ブラシセット

夜勤に入る前と仕事中に夜食を取った場合の食後は、歯磨きをする習慣を付けることが大切です。時には眠気覚ましとしても効果的なので、夜勤の多い方は職場のロッカーに歯ブラシセットを常備しておくと便利でしょう。また、夜勤明けに予定がある場合も、職場で歯磨きをしてから向かうことができます。

夜勤の持ち物⑥ネックライト

ネックライトは首からライトを掛けておくことができ、手でライトを持つ必要がないため、夜勤の多い看護師さんや介護士さんは使用している方も多いでしょう。

夜間巡回時の暗闇の中でも、首からライトを提げていると足元や前方を照らしながら両手での作業ができます。利用者の方の介助や介護記録を記入する際も非常に便利なので、夜勤が多い方は用意しておくのがおすすめです。

夜勤の持ち物⑦フェイスタオル

入浴介助など濡れやすい作業があったり、夜勤中にハードな動きをした場合は、汗をぬぐうためにもフェイスタオルが必須となります。それ以外にも、眠気覚ましとして顔を濡らしたり、夜勤明けに洗顔を行う方も多いので、大きめのフェイスタオルを2~3枚用意しておくと確実でしょう。

夜勤の持ち物⑧眠気覚まし

夜勤中は眠くなってしまうことも多いですが、万が一寝てしまうとトラブルなどが起きたときに対応できません。そんな時のために、夜勤用の眠気覚ましグッズは必須と言えます。

多くの介護士さんは、夜中の眠くなりやすい時間帯と仮眠を取った後、引継ぎの際などに、エナジードリンクや目薬などで眠気をしのいだり、防止する方が多いようです。他にも、ガムを噛む、コーヒーを飲む、歯を磨く、顔を洗うなどといった方法もあります。

中でも、エナジードリンクやコーヒーというのは、カフェインの作用で眠気を防止して集中力を維持させる効果が期待できます。そのため、眠くなってから飲むのではなく、事前に摂取しておくと良いでしょう。

夜勤の持ち物⑨痛み止め・風邪薬

多くの現場で、夜勤のシフトは必要最低限の人数となります。中には1人の職場もあるでしょう。そのため、夜勤中に万が一体調を崩してしまっても、代わってもらったり誰かに助けてもらうのはほぼ不可能と言えます。

特に風邪を引いている時や、偏頭痛持ちの方などは仕事中に症状が酷くなるとツラくなる一方なのです。そんな時のことも考慮して、必ず頭痛薬や常備薬などは持参しましょう。

夜勤はOKでも1人は厳しいという方は、職場が決まる前に夜勤の人数をチェックしておき、2人以上で行っているところを選ぶというのも1つの手です。

夜勤の持ち物⑩筆記用具

介護士にとって筆記用具は必ず持参するべきアイテムです。夜勤の場合メモすることが少ないと思われがちですが、日勤も夜勤も同じくらい記入すべき資料やメモを取る機会は多いでしょう。

介護記録はもちろんのこと、ふとした利用者さんの特徴や気になる点、お役立ちメモなど、文字を書く場面がたくさんあるので、必ず胸ポケットなどに筆記用具を入れておくことが大切です。

介護職の夜勤にあると便利な持ち物

続いて、介護職の夜勤の際に、あると便利な持ち物をご紹介します。「必須」という介護士さんもいるほど、夜勤の時に役立つアイテムなので、参考にしてみてください。

あると便利な持ち物①制汗剤

介護士は思いのほか肉体労働なので、力仕事や身体を動かすことが多く、夏場はもちろんのこと、冬場でも汗をかくことがあります。そのため、制汗剤は職場のロッカーなどに常備しておくと自分のニオイを過剰に気にすることなく過ごせるでしょう。

また、利用者さんの排泄介助などもあり、気になるニオイが付着する場合もあるので、制汗剤と合わせて消臭剤も持っておくと更に役立ちます。

あると便利な持ち物②携帯の充電器

夜勤中の空き時間に携帯をチェックしたりするほか、夜勤は最低限の人数のため、わからないことがあったときに日勤のスタッフに連絡を取る場合などもあります。万が一充電が切れてしまうと非常に不便なだけでなく、緊急時の連絡も取り合えなくなってしまうので、充電器を用意しておくと便利でしょう。

あると便利な持ち物③PHSストラップ

介護士は、コール対応などの目的で1人1台PHSを持っておく職場が多いでしょう。しかし、コンパクトな上に鳴らない限りあまり手に取ることも無いので、とっさにどこかに置き忘れて無くしてしまうなんてことは良くあります。

ポケットの中に単体で入れておくと、最悪の場合、トイレや入浴介助の際に水没させて故障するという事態にもなり兼ねません。そのため、PHS用のストラップを付けておくと体から離れることがなくなるので、紛失や故障を起こすことは避けられるでしょう。

介護職の夜勤前の過ごし方

介護職の夜勤は、当然ながら夜からスタートするため、日中は自由な時間が過ごせます。では、夜勤前はどのような過ごし方をするのがベストなのか、解説しておきましょう。

夜勤前の過ごし方①軽めに仮眠をとる

夜勤前の時間帯は通常の睡眠時間とは異なるため、なかなか眠くならないという方も多いのですが、可能であれば2~3時間の仮眠を取っておくのがおすすめです。短時間でも寝ておくと、頭もスッキリして仕事に集中しやすくなるほか、仕事中にウトウトする時間も減るでしょう。

夜勤前の過ごし方②アクティブな活動は避ける

夜勤の場合、日中はフリーな時間が過ごせるため、友達や恋人と遊ぶ約束をするという方も多いのですが、夜勤に備えてできるだけ体力は温存しておくのがベストです。

やはり、日中アクティブに活動してしまうと、どうしても夜は眠くなりがちです。夜勤中の睡魔は非常にツラく、耐えることもストレスになるので、疲れや睡魔に襲われないよう、日中は穏やかに過ごすことをおすすめします。

夜勤前の過ごし方③腹八分目以下の食事をとる

夜勤前に食事を済ませてから出勤をする方も多いと思いますが、食事量は腹八分目以下に抑えるのがポイントです。なぜならば、満腹まで食べてしまうと、疲労感や眠気を招きやすくなります。そのため、軽食程度に留めて、続きは夜勤中に取ると良いでしょう。

介護職の夜勤中のおすすめ仮眠方法

夜勤中に交代で仮眠を取ることができる職場もありますが、いざ仮眠を取るとなると、なかなか寝付けないという方は多いでしょう。そんな時は、ゆっくりと深呼吸をしながら、顔の筋肉→肩→背中→足という順に全身をリラックスさせます。

身体がリラックスできたら、精神的にもリラックスさせる必要があります。気持ちがそわそわする場合などは、イヤホンを用意してヒーリングミュージックなどを聴いても良いでしょう。このように身体も心もリラックスさせることで、眠りに付きやすくなります。

必須の持ち物をチェックして介護職の夜勤に備えよう

介護職の夜勤は人員も少ないため、忘れ物をすると非常に不便になったり仕事のモチベーションが下がってしまう可能性もあります。事前に必須の持ち物をしっかりチェックしておき、夜勤に備えましょう。

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