除菌されたクリーンなおしぼりをいつでも供給できる「自動おしぼり機」。コロナ禍をきっかけに介護施設や医療機関、理美容関係など、感染対策として幅広く導入されています。今回は介護施設で自動おしぼり機をおすすめする理由や、共有タオル・手洗いおしぼりのデメリットについて詳しく見解説していきます。

介護施設でのおしぼりの利用状況

介護施設において「おしぼり」は、食事やおやつと一緒に提供されることがほとんどです。また、顔の拭き取りや手指の消毒、汚してしまった時や下拭きの時などにも使用するので、介護施設は他の業種と比べておしぼりの使用頻度はかなり高いと言えるでしょう。

1人の要介護者に対して1日10本以上使うこともあり、入居者数が30人程度の小規模な施設であっても、1日300本以上のおしぼりを消費することになります。

介護施設での共用タオル・おしぼり等の使用は望ましくない

介護施設では感染が広がることを防ぐため、食事の前後、排泄行為の後を中心に、手洗いや消毒の指導が行われます。ここでは介護現場における感染対策について見ていきましょう。

介護施設利用者の手指の清潔と感染症対策について

現場では、介護施設利用者の手洗いや消毒などの感染対策が徹底されています。歩ける要介護者は液体石けんと流水による手洗いを、1人では難しい要介護者は職員の介助によって行われます。

この際、タオルやおしぼりの共有はせず、ほとんどの施設では入浴時や手洗いの際に使うタオルは、個人のもののを使用します。感染症対策で使い捨てのおしぼり(ウエットティッシュ)を提供している施設もあります。

おしぼりを手洗い提供するデメリット

おしぼりを手洗いして提供している施設もありますが、職員の負担は相当なものです。おしぼりを提供する場合は、厚生労働省により定められた方法でしっかり消毒を行う義務があります。

1日に使われた膨大な量のおしぼりを、介護職員が「消毒・洗濯・干す・取り込む・巻く」まで行わなければならず、ただでさえ人手不足な介護現場の大きな負担となっているのが実情です。おしぼりの処理だけでもかなりの労力を使ってしまうため、他のことに回せる時間が少なくなってしまいます。

また、おしぼりを保温器に入れて保管しているところもありますが、誰でも触れる状況にあるため細菌が増殖・拡大する恐れがあり、衛生的とは言えません。

介護施設では自動おしぼり機の使用をおすすめ

そこでおすすめなのが、衛生的に使えて職員の手間も省いてくれる「自動おしぼり機」です。新型コロナウィルスの感染対策として、ここ数年で介護施設を始め、医療機関や保育園・幼稚園などで一気に需要が高まっています。介護現場を助けてくれる自動おしぼり機とは一体どんなのもなのか、詳しく見ていきましょう。

自動おしぼり機とは

自動おしぼり機とは、ボタンを押すだけで自動で清潔な新品のおしぼりを作ってくれる機械のことです。自動おしぼり機は除菌タオルディスペンサーとも呼ばれ、様々なメーカーからいろんな機種が販売されていますが、その多くはロール紙を中にセットすることで、ワンタッチで除菌されたおしぼりが出てきます。

おしぼりとなるロール紙の厚さやカットの長さは、メーカーごとに異なります。一般的なおしぼりと同様に巻かれた状態で出てくるので、使い勝手もよく、使い捨てなので衛生的にも◎です。

介護施設に自動おしぼり機を導入すると業務削減

自動おしぼり機を導入することで、介護職員の業務を大幅に削減することができます。使い方は専用のロール紙をセットするだけなので、これまで行っていた大量のおしぼりの「消毒・洗濯・干す・取り込む・巻く」といった雑務を全て省けます。

おしぼりで生じる様々な作業から解放され、その時間をもっと有意義に使い、1人ひとりに寄り添った介護ができるようになるでしょう。業務負担だけでなくストレス軽減にもつながり、心にも余裕が生まれます。

介護施設に自動おしぼり機を導入するとコスト削減

おしぼり業者を利用すれば、使用済みのおしぼりの回収と清潔なおしぼりの提供をしてもらえるため、職員の業務負担を軽減できたり、衛生的にも安心です。しかし、どうしてもかかるコストは避けられません。

自動おしぼり機であれば、最初こそ購入でお金がかかりますが、あとは消耗品のロール紙と消毒液の購入だけですみ、長い目でみると断然に自動おしぼり機を導入した方がコストを軽減できます。メーカーによっては、レンタル可能な自動おしぼり機もあります。

自動おしぼり機の特徴と介護施設でのメリット

ここでもう少し詳しく、自動おしぼり機の特徴とメリットを見ていきましょう。自動おしぼり機は職員の負担を軽くするだけでなく、利用者から見ても使い心地や衛生面、使い勝手などメリットがたくさんあります。

自動おしぼり機のメリット①使い心地が良い

自動おしぼり機のおしぼりは使い捨てではありますが、ある程度の厚みがあり、どちらかと言うと布タオルに近い感触で使い心地◎です。

丈夫で破れにくく、介護の清拭用をはじめ、手や口拭き、赤ちゃんのお尻拭きまで、様々なシーンに活用できます。布おしぼりによくある嫌なニオイもありません。

自動おしぼり機のメリット②衛生的である

自動おしぼり機は、人の手に触れることなく除菌された清潔なおしぼりが自動製造されるため、とても衛生的です。使用後は捨てるので布おしぼりのように雑菌が繁殖することもなく、食中毒や感染予防にも◎。施設の職員も入居者も安心して使用できるでしょう。

自動おしぼり機のメリット③シーンによって使い分けできる

介護施設では様々な場面でおしぼりを使用します。手指の消毒から口拭き、お尻拭き、床やテーブル・ドアノブ手すりの消毒&清掃、また飲食物をこぼしたり、嘔吐や排泄の失敗では、一度に大量のおしぼりが必要なこともあるでしょう。

布おしぼりは、これらの拭く場所によって違うものを使用しなければいけませんが、自動おしぼり機はボタンを押すだけで迅速に対応でき、シーンによって使い分けができます。様々なシーンで使用でき、使い勝手が良いのも自動おしぼり機の大きなメリットと言えるでしょう。

介護におすすめの自動おしぼり機

ここでは、介護におすすめの自動おしぼり機をご紹介します。自動おしぼり機のメーカーは10社以上ありますが、その中でも特に現場が欲しかった2台をピックアップしました。購入だけでなく、レンタルも可能なので是非取り入れてみてください。

自動おしぼり機①プールス

「プールス」F-1721TBE-SE/SEP型(医療・介護向け) 仕様

本体サイズ幅23cm×高さ45c×奥行54cm
重量14kg
給水タンク2.2L
最大消費電力470W
連続取り出し1~50本
温度約85℃
おしぼりの長さ18・24・30・36・42cm ※5段階調整
製造国日本

業界唯一の国産機!自動おしぼり機「プールス」です。ボタンを押すごとに、中で自動的にロール紙がカットされ、除菌液で除菌された清潔なおしぼりが1枚ずつ出てきます。厚さの違う3種類のロール紙があり、用途や予算に合わせて18・24・30・36・42cmの5段階の長さに調節できます。

特厚タイプのロール紙は業界トップクラスの厚みで丈夫で布おしぼりに近い、しなやかな肌触りです。ヒーター機能搭載により、ワンタッチで温かいおしぼりがたった3秒ほどで作れます。医療・介護現場導入実績№1で、それ以外にも飲食店やアミューズメント施設など様々な場所に導入が進んでいます。

本体料金・消耗品仕様・サービス情報

購入費用217,800円
レンタル有 ※見積にてご案内
ロール紙特厚手 幅23cm・長さ20m 厚手 幅23cm・長さ30m 薄手 幅23cm・長さ50m
除菌液医療用 ベンズアルキスM 一般用 ベンズアルキスNew Light
電気代500円前後/月 ※常に電源ON
故障・修理保証5年
メンテナンス年1回

※メーカー希望小売価格・全て税込み表記

自動おしぼり機②FIND

本体サイズ幅30cm×高さ50cm×奥行43cm
重量13kg
給水タンク2.4L
最大消費電力350W
連続取り出し1~50本
温度約60℃~95℃ ※1℃単位の調節可能
おしぼりの長さ20cm~35cm ※1cm単位の調節可能
湿り気調整1~20レベル
製造国韓国

次世代医療用ディスポーザブル清拭機「FIND(ファインド)」です。ボタン1つの簡単操作で、おしぼりがワンタッチですぐに出来上がります。消毒剤やアルコールなどは使用しないので嫌な臭いもありません。

タオルの長さ、湿り気、水温度の微調整が前面のパネルにて可能。FINDこの技術に特許を取得しており、他にはない機能になります。おしぼりは100%天然植物繊維を使用しているため、使い心地も良く利用者の満足度も高いです。専用ロールは厚手と薄手の2種類あります。

本体料金・消耗品仕様・サービス情報

購入費用261,800円
レンタル有 3,850円/月
ロール紙厚手 幅23cm・長さ30m 薄手 幅23cm・長さ42m
除菌液NEW CLEANSTAR(ニュークリーンスター)
電気代1,000円前後/月 ※常に電源ON
故障・修理保証1年
メンテナンス記載なし

※メーカー希望小売価格・全て税込み表記

介護施設で自動おしぼり機は重宝する

自動おしぼり機は必要な時に必要な枚数の清潔なおしぼりを製造してくれるので、感染対策・スタッフの労力削減に貢献します。また、1本あたりのおしぼりのコストパフォーマンスにも優れ、施設のコスト軽減にも繋がるでしょう。

自動おしぼり機は医療・介護現場の様々な場所で重宝します。まだ手洗いおしぼりを提供しているのであれば、これを機に自動おしぼり機に切り替えてみませんか?

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