高齢化社会に伴って、大きな需要がある介護業界。その業界の中でも様々な職があり、同業界で転職を軽々した方も少なくはありませんが、すぐにやめてしまう失敗事例も相応にあるのです。今回は、介護職転職のよくある失敗事例と、後悔しない転職にするための対策などをご紹介します。

目次

介護職転職の失敗事例7選

介護職として転職をしたものの、想像していた働き方とは違ってすぐに辞めてしまった、というケースは少なくはないものです。高齢化社会である日本において需要のある介護職への転職においては、よくある失敗事例がいくつか挙げられます。

後悔失敗事例①体力的にきつい仕事

まず1つ目の失敗事例は、体力的にきつさのある仕事であったことです。高齢者の身体介助であったり入浴の介助など、力仕事が大半を占めています。となれば、職員にも相応の体力が求められることになります。

利用者の体を抱えてベッドから起き上がらせたり、車いすに利用者を降ろしたり乗せたり、または服の着脱も介助を行いますので、かがむ体制が多くなります。そうなると主に腰への負担が増加し、椎間板ヘルニアなど腰痛に悩まされる介護職員も多いのです。

そして、長期的に介護職を続けていれば、当然その分の身体的な負荷をかけ続けることになります。これによって慢性的な腰痛などを患い、介護の仕事を継続することそのものが難しくなり、退職に追い込まれたケースすらあります。

後悔失敗事例②未経験からの転職で情報不足

2つ目の失敗事例は、未経験からの転職をしたところ、情報不足で失敗してしまうというものです。介護士などの介護の仕事というのは、特に国家資格などを有していなくても就業できます。

業界全体の人手不足も相まって、経験不問、資格不要などの採用されやすそうな条件を付けて募集をしている事も多いです。そこで介護業界に転職を考えている方がいれば、比較的簡単に内定まで到達するでしょう。

しかし、先に述べたように介護業界は全体的に人手不足です。いざ施設で働いてみると、どの職員もせわしなく働いていて、先輩に仕事を教わる機会すらなく退職してしまったケースがあります。

後悔失敗事例③夜勤が多く生活に支障

3つ目は、夜勤が多く生活に支障をきたしてしまったという事例になります。特別養護老人ホームなど、デイサービスではなく利用者が宿泊する形態の介護施設の場合には、勤務条件によって夜勤が発生する事も考えられます。

利用者が宿泊するとなれば、いつ何が起こっても職員は対応できるようにしていなければなりません。その為、24時間体制での勤務となり、そうなれば当然のことながら、人の寝静まっている夜勤も発生します。

特に夜勤というのはシフト交代制になっている事も多く、勤務日によっては日勤の日の次に夜勤、というような形になる事もあり、自分の生活リズムが乱れます。それゆえに、体調を崩しやすいのです。

後悔失敗事例④人間関係が劣悪

どんな仕事においても言える事ですが、人間関係というのは人の精神に大きな影響を及ぼすものです。仕事をする中でも、ストレスとなる一番の原因は人間関係と答える方が多いのは事実です。

そして、介護職においては幅広い年代の方が働いています。社会人になりたての10代の方も居れば、定年間近の60代の方まで様々です。そうなれば、人間的に合わない人がいる可能性も多くなります。

また、看護師や相談員など、介護士以外にも他の職種の方が施設には居ますし、利用者もいる中で、全員と波風立てずに仲良くやっていくというのは至難の業なのでしょう。

後悔失敗事例⑤教育制度が整っていない

5つ目は、教育制度がしっかりと整えられていなかったというものです。特に未経験から介護業界に入って言った方が、教育不足により失敗となるケースが多くあり、これにもやはり人手不足という業界全体の課題が影響しています。

新しく入った介護士に、業務内容や施設のルール、実際の介護の仕方などを教えたくても、人手不足で自分の仕事に精いっぱいであり、それが難しい事も珍しくありません。新人も知らないまま業務にあたっては、当然仕事のミスやトラブルを誘発してしまいます。

新人教育がまともにできず、介護もうわべだけのものになって職員のメンタルが管理できていない人も多く、挫折したり、施設になじめずに辞める、という事も悲しいかな存在します。

後悔失敗事例⑥給料面だけで決めた

月収、年収などの給料面だけで転職を決め、失敗をするというケースもあります。前の職場よりも旧両面で大幅に上がるので転職を決めたけれど、いざ実際に介護士として勤めてみると、経験したことが無いレベルのハードな職場環境だった、という流れがよくあるのです。

これもやはり、未経験から介護業界に入った方にありがちな失敗例となります。確かに年収アップなども転職の目的として間違いなどではないものの、給料と仕事の内容が伴っておらず、想像以上にハードなものであれば、すぐに辞める未来が想像できます。

また、実際に働いている方でも不満が特に多いのが、賃金が低いというものです。介護業界は年収が平均よりも低く、前の職場よりはよかったとしても、全体的に見れば少ない方なのです。

失敗後悔事例⓻慢性的な人手不足

これまでご紹介してきた失敗事例の複数の原因の根源とも言えるのが、業界の慢性的な人手不足です。世間でもよく言われているように、介護の業界というのは高齢化社会という時代の中でも人手の不足が延々と叫ばれています。

これが、新人へのまともな教育が出来なかったり、未経験からの情報不足で失敗する事につながっているのですが、施設としても決まりがあり、利用者3名に対して介護士1人など、既定で人員配置が定められているので、自由に決められないのです。

実際、介護業界に従事されている方の悩みでも、人手不足が多くを占めているそうです。それゆえに休みを取る事も難しく、過酷な仕事環境に身を置き続けることになってしまう訳です。

介護職転職で失敗してしまう人の原因

以上、介護職への転職で失敗してしまう事例をいくつかご紹介しました。事例を見ればわかる通り、かなり過酷な仕事環境に身を置くことになるのですが、ではなぜ介護職への転職で失敗してしまったのか、その原因を探ってみましょう。

失敗の原因①希望する条件がはっきりしていない

1つ目に考えられるのは、希望する条件を明確にしていない事です。転職先の希望条件があいまいなままで転職活動をしていると、実際に従事してから不満が次々と出てくるなどして、結果的に失敗になる可能性が高いと思われます。

これは、転職活動の段階で自分が大事にしたい軸やポイントが決まっていないために、求人選びの時点で選択ミスをしてしまうからです。ですので、まずはなぜ転職をしたいのか、その理由を明確にしてみましょう。

例えば、残業は月に20時間以内が良い、有給の消化率が高い等です。只、希望を重視過ぎても求人の幅が狭くなりますので、譲れないポイントはどれなのか、優先順位をつけてみましょう。

失敗の原因②通勤時間が短いだけで選んでしまう

2つ目は、通勤時間の短さだけで勤務先を選ぶというものです。介護業界に限らず、就業先を決めるうえで重視されやすいのが、家からの近さ、通いやすさです。確かに通勤時間が短くなりますので、その分無駄な時間が無くなるという利点はあります。

しかし、この通勤時間の短さだけで決めるというのは実は非常に危険な事なのです。そもそも家から近という条件に当てはまる施設が無かったり、見つかったとしてもほかの条件が合わず、すぐに辞める可能性が高いからです。

勿論、通勤時間が長すぎる事も本人にとってはストレスになるでしょうから、ある程度は妥協可能な通勤範囲内で、他の条件にも合う施設を探すべきです。

失敗の原因③勤務条件のみしか見てない

3つ目は、勤務条件しか見ていない事です。労働条件だけを見て転職先を決めている人は、自分が本当に納得できるような職場を見つける事はとても難しいと言わざるを得ません。

特に、勤務条件のみを見ている方というのは、高収入になるからなど、待遇が良さそうな所ばかり見ていると考えられます。大抵、そうした求人の実情は高いレベルの仕事を求められたり、手に負えないレベルの仕事量を押し付けられたりします。

また、給料が高く設定されている職場というのは、ハードワークな分離職率が高い、ボーナスや手当が充実していないなどの裏の面がありますから、長く働くためにも希望条件をしっかり見定めましょう。

失敗の原因④施設を比較しない

一口に介護業界と言っても、施設の形態は様々です。デイサービス、グループホームなど種類は複数存在し、その分勤務形態も異なります。自分に合った職場、仕事の仕方が出来る所でなければ、失敗につながりやすいです。

特に、入所型の施設や居住系の施設など、利用者が宿泊する形態の場合には、夜勤が多く発生しやすい等が考えられます。もしもよく調べずにこうした施設で働くことになった場合、当然自分のしたい働き方をするのも難しく、長く続かないでしょう。

失敗の原因⑤職場見学や企業研究をしていない

もう1つ、職場の見学や企業に関する研究を事前にしていない事も原因の1つになります。実際に働く職場を見学できるのであれば、可能な限り訪問して見学し、どのような職場になるのかを具体的に把握してくことをお勧めします。

求人票には「アットホームな雰囲気」などと書かれていても、実際に転職者に対してオープンな環境かどうか、「研修制度が充実」と書かれていても、具体的にどんな研修をするのか、未経験の人でも受け入れてくれる体制が整っているかなど、最大限調べてミスマッチを防止するべきです。

介護職転職で失敗しないための対策

介護業界で働くというのは、人手不足などの業界全体の抱える課題も相まって、相応に大変である事が分かります。それでも介護職として働きたいのであれば、失敗しない転職の対策をしておきましょう。

介護職転職の対策①情報を集め比較検討する

まず、情報を十分に集めて、比較検討を行いましょう。転職をする以上は、自分の中でもどんな条件で働きたいのか、譲れないポイントは何なのかがある程度定まっている事でしょう。

であれば、求人から情報を比較検討し、最大限合致するものを探します。この際、給料の数字だけではなく、特別養護老人ホームなのか、サービス付き高齢者住宅なのか、またはデイサービスを行う施設なのかなど、施設の形態によって求められる対応も異なります

介護職転職の対策②介護職についての見識を広める

2つ目に、介護職に関しての見識を広めるようにして下さい。確かに介護職というのは身体的な負担が大きく、残業も多めになりがちといった面があるのは事実ですが、昨今は職場環境の改善も進められています。

例えば、護技術の進化によって腰痛にならずに済んだり、介護業界で働いている人の5割以上は残業が無い等があります。

介護職転職の対策③自己分析を行う

もう1つ、自己分析もしっかり行いましょう。例えば、人間関係に悩んで辞めたという方が居たとしても、どんな人間関係が苦痛に感じ、どんな環境なら望ましかったのかは個々人で異なっています。

どんな条件が合えば人間関係が良いといえるか、その定義は人それぞれです。それを明確にしないままで職場を選んでも、また新しいトラブルが起きるだけですので、事前に自分の分析を必ず行ってください。

後悔しない介護職転職におすすめの転職サイト5選

実際に介護職への転職を検討されている場合、個人で転職活動をするよりは、転職サイトを利用してサポートやサービスを利用しつつ進めていくのがお勧めです。

おすすめの介護職転職サイト①きらケア

1つ目は「きらケア」です。「自宅から徒歩で勤務できる場所が良い」「人間関係に悩まない職場が良い」など、個々のニーズに合わせて探す事が出来るサイトであり、後悔されている求人数は4万5千件と多岐にわたります。

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おすすめの介護職転職サイト②かいご畑

2つ目のサイトは「かいご畑」です。介護向けの人材紹介サービスに始まり、資格講座などの介護業界に関する様々な事業を行っています。転職を希望している方の相談にもしっかり乗ってくれるなど、好評を集めています。

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おすすめの介護職転職サイト③介護ワーカー

3つ目は「介護ワーカー」です。介護業界の求人に特化している転職サイトであり、常時7万件に上る多数の求人を掲載しています。また、保有している資格やスキルに合わせた求人情報を探す事も可能です。

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おすすめの介護職転職サイト④マイナビ介護職

「マイナビ介護職」は、大手の転職エージェントであるマイナビの運営している介護専門の求人サイトです。登録後は、元介護士や介護業界に詳しいアドバイザーからの連絡をもらいつつの転職が可能になります。

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おすすめの介護職転職サイト⑤ミラクス介護

最後は「ミラクス介護」です。こちらも介護士求人に特化しており、利用者満足度が96.7%と高い数値を誇ります。非公開の求人を合わせて10万にも上る求人数は国内最大級で、専任のコンサルタントが最適な求人への案内を行ってくれます。

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介護業界専門の転職エージェントを利用するのもおすすめ!

介護業界内での転職を行う場合、専門の転職エージェントの利用をお勧めします。1人で活動をするのには限界がありますが、エージェントは業界に詳しい担当者から複数の求人を提案してくれますので、自分に合った求人を見つけやすくなります。

転職サイトや転職エージェントを利用して後悔のない転職をしよう

介護業界が大変である事は変わりありませんが、それでも転職サイトやエージェントを活用すれば、自分に合った職場を見つける事は十分可能です。ぜひ利用して、後悔の無い転職を目指してください。

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