椅子の高さというのは、我々が考えている以上に重要なものです。特に日々デスクワークの時間が多い仕事をしている方にとっても、椅子の高さは快適性や健康などにも直結してくる部分があるのです。そこで今回は、自分に合った椅子の高さに調整する方法やお勧めのアイテムなどをご紹介します。

目次

高さが合っていない椅子を使うリスクとは

日々、デスクワークをしている方は椅子を使わない日はないといえるほどでしょう。当たり前のように使っている椅子ですが、その椅子の高さをしっかりと自分の身長や座高などに合わせたものにしているでしょうか?

基本的には、デスクチェアをはじめとしてゲーミングチェアなどにも高さ調節ができる機能があります。椅子の高さは、座る際の快適さや体の健康を考える上で非常に重要な要素です。

正しい椅子の高さに調整すると、腰や背骨の自然なカーブを保つことができます。これにより、長時間座っていても姿勢が崩れにくくなり、疲労を軽減できます。座った状態で手や肘がデスクに自然に届くようになるため、作業効率も向上するでしょう。

椅子の高さは健康的な姿勢を維持し、作業の快適さや効率を向上させるために非常に重要です。デスクワークや長時間の座り作業を行う際には、適切な高さの椅子を選び、調整することが大切です。

健康面にもトラブルが起こる

作業効率を向上させられるといったようなプラスの面においても椅子の高さ調節は大切なのですが、合っていない状態のままの椅子では健康面にまで影響が出る恐れもあるのです。

例えば椅子の高さが合っていないと、長時間座っている間に脊椎に負担がかかる可能性があります。特に背中や腰の痛みが生じることがあり、肩こり、頭痛、血行不良などにもつながってしまいかねません。

特に椅子が低く机が高い状態で作業を続けていると、首や肩周りに疲労がたまりやすくなります。これらの部位の筋肉の緊張が原因で、緊張型頭痛という種類の頭痛が起きる可能性もあります。

椅子が低い場合も問題ですが、当然ながら逆に高すぎる椅子も考えものです。高い椅子で足が地面に届いていないと、太もも周りの血行が悪くなってしまい冷えやむくみなどにつながると考えられているからです。

高さが合っていない椅子の高さを上げる方法

この様に健康にも影響が出かねないことから、たかが椅子の高さではなく、されど椅子の高さとして自分の身長等に合わせた状態に調整をする必要があるわけです。続いては、椅子の高さを自分に合わせるための調整方法についてです。

高さを調整できる機能が備わっている椅子の場合、仕組みとしてはガス圧式と油圧式という2種類があります。椅子の内部にガスシリンダーが組み込まれ、ガスの圧力で高さ調節をするのがガス圧式です。

椅子の内部に油が入ったシリンダーが設けられていて、油に加わる圧力によって椅子の高さ調整を行えるのが油圧式になります。大抵の高さ調節ができる椅子であれば、このどちらかの方式が採用されているはずです。

椅子の高さを上げる方法①椅子脚キャップ

大抵のデスクチェアなどには元から椅子の高さ調整ができる機能が備わっていますので、自分の身長や座高に合わせられる範囲内のズレであれば、それを利用して合わせていけばよいだけの話です。

それでもズレを修正できない場合や、そもそも高さ調整ができない椅子の場合には椅子脚キャップを使うという対策があります。椅子脚キャップは、床を保護するために椅子の脚に装着されるプロテクターであり、通常は床面との接触を滑らかにするために使います。

椅子の高さを調整するために椅子脚キャップを使用することは一般的な方法ではないのですが、キャップを脚に付けることによってその分椅子が高くなりますから、高さ調節の方法の一環とも言えるでしょう。

椅子の高さを上げる方法②クッション

続いては、クッションを使った高さ調整方法です。椅子の高さを調整する方法として、厚みのあるクッションを使用する方法は一般的です。これは椅子の座面部分にクッションを敷くことで、座面の高さを調整するというものです。

厚みのあるクッションを使うことで、座面の高さを簡単に調整できます。これは、椅子の座面が元々の高さよりも低い場合に特に便利です。クッションを使用することで座面が柔らかくなり、長時間椅子に座っていても快適さが保たれます。

椅子のタイプも選ぶことはありませんので、事実上どんな形式の椅子であっても高さの調節が可能となります。ただし、椅子の座面が高くなるため、正しい姿勢を保つことが難しくなる場合があるという注意点もあります。

椅子の高さを上げる方法③DIY

もう1つ、DIYで椅子の高さを上げるという方法もあります。クッションや椅子脚のように追加でアイテムを使用するのではなく、そもそも椅子そのものを自分の身長などに合わせていく方式に近いでしょう。

DIYとなると範囲が広く選択肢も豊富で、例えば脚の下にフェルトパッドを追加することで、高さを微調整することができます。フェルトパッドの厚実が加わるので、椅子脚キャップと同じ要領で高さを嵩増しできるのです。

高さを上げる方法で言えば、他にもテニスボールに穴をあけて椅子の脚を差し込む、ウッドポールを取り付けるといったような手法も取れます。椅子の構造などによっては比較的簡単に行えるものもあるでしょう。

逆に高い椅子を調整する方法として、木製の椅子であれば脚をカットすることで高さを調整できます。ただし、正確な測定と加工が必要であり、誤ったカットは椅子の安定性に影響を与える可能性があります。

その他にも、ホームセンターや家具店で、椅子の高さ調節用のアタッチメントやスペーサーを購入することができます。自分の使っている椅子が合致していれば、そのまま取り付けることも出来るでしょう。

椅子の高さを上げる場合の確認ポイント

現状使っている椅子の高さが自分に合っていないのであれば、後付けでアイテムなどを活用することで如何様にも高さの調整が行えます。ただし、適切な高さに合わせるためにはポイントを押さえるべきです。

ポイント①足裏全体が床にしっかりつく

まずは、座った時に足裏全体が床にべったりとつくかどうかです。椅子の高さ調節において、足裏全体が床にしっかりと付くことは非常に重要なポイントの1つであり、以下にその理由を記述していきます。

足裏全体が床に接地することで、体重が均等に分散されますのでこれによって体が安定して椅子に座れるようになるのです。足の裏がしっかりと床についている状態では、脊椎や骨盤の位置を正しく保つことができ、正しい姿勢を維持しやすくなります。

血行促進や筋肉疲労軽減にも関係しています。足裏の全体が床に接することで、足の筋肉が適切に使われて血流が促進されます。この体勢であれば血液が循環し、筋肉の疲労やむくみの軽減に寄与します。

足裏全体が床についている状態では、足の筋肉が微細な動きを繰り返すことで、姿勢を保つための筋肉の活性化が促進されます。これにより、筋力や持続力までもが向上し、姿勢の維持が容易になるという話もあるほどです。

足裏が床にしっかりと接することで、座っている間の疲労感が軽減されます。足がしっかりと地面に接していることで、体全体がバランスを取りやすく無理なく長時間座っていられます。

ポイント②膝下が床と直角になる

続いては、膝下が床と直角の状態になる高さであるかについてです。椅子の高さ調節において膝下が床と直角になっているかが大切な理由は、適切な座り姿勢を保たなければならないという点に関係しています。

椅子の高さが適切で膝下が床と直角になっていると、腰部から背中、首までの姿勢が安定しやすくなります。この姿勢は、長時間の座った作業中や学習中に体への負担を軽減し、疲労感や不快感を減少させる助けとなります。

膝下が床と直角になっている状態では、腰椎のカーブが保たれやすくなります。腰椎の適切なカーブを保つことは腰部の筋肉や椎間板にかかる負担を分散し、腰痛や姿勢の問題を防ぐのに役立ちます。健康面でも、足の高さは大切という訳です。

足裏が付くかでも同じことが言えますが、正しい座り姿勢により血液循環が妨げられず、下半身への血流がスムーズに行われます。これによって足のむくみや冷えを防ぎ、長時間座っていても快適な状態を維持できます。

要するに、膝下が床と直角になっている座り姿勢は身体の様々な側面にポジティブな影響を与える健康的な座り方です。一方、膝下が床から離れすぎていると腰椎のカーブが変わり、姿勢が崩れやすくなるため要注意です。

ポイント③机に手を置いたとき肘が90度くらいに開く

もう1つ、座って机に手を置いた時、肘が90度の直角ぐらいに開いているかもポイントとなります。これは、適切な座り姿勢を保つことに関係しています。

適切な椅子の高さで膝下が床と直角になっていると、背中や腰、首といった部位の安定につながります。肘が直角の状態ならば、長時間の座った作業中や学習中に体への負担を軽減でき疲れにくい姿勢になるのです。

膝下が床と直角になっている座り姿勢は、胸郭の開きを促進します。これにより呼吸がしやすくなり、酸素の取り込みが良くなるため、集中力の向上やリラックスした状態の維持に繋がります。

目安としては、椅子に座った際に机の高さが肘辺りまで来ているかを見たいところです。椅子に座った際に足裏が付くか、膝下がちょかっくになるかを基準にしつつ机の高さについても検討した方がよいかもしれません。

身長別・最適な椅子の高さを知ろう

目安として、自分の身長に対して適切な椅子の高さが数字として分かっていれば調整もしやすいものです。椅子と机の高さは身長によって適切な数字が決まっており、算出の仕方も計算で求められます。

まず椅子の高さについては「(身長×0.25)-1」という計算で求められ、そして机の高さについては「椅子高+ (身長×0.183)-1」という計算をして算出された値が自分の椅子及び机の適正な数値ということになります。

例えば、身長が170㎝の方であれば机は71.6㎝、椅子の高さは41.5㎝が適切な数値ということになります。160㎝の方なら、机が67.3㎝、椅子は39.0㎝が適切な高さという計算になるのです。

椅子の高さを上げるおすすめクッション5選

椅子の高さは様々な方法で調整することができるのですが、方法でもご紹介した通りクッションを入れるというやり方は非常に簡単にできる方法といえます。最後にクッションで椅子の高さを上げたい場合にお勧めのアイテムをご紹介します。

椅子の高さを上げるクッション①TEES FACTORY 国産 PVC レザー クッション CO-LEON

まずおすすめするのは、ティーズファクトリーのレザークッションになります。素材は国内一流レザーメーカー「SINCOL」社によってティーズ専用に特別に作られているPVCレザーです。

撥水加工が施されていて汚れにくく、よくある海外製のペラペラな生地と違い、しっかりしていてでも柔らかく、いつまでも新品同様の質感を保てる上質な生地となっています。

口コミ

2つ目の購入。前回はホワイトで、今回はレッド。発色/座り心地/品質どれも安定しています。裏表で硬さが違うので、状況に合わせて使い分け出来ます。購入の際は、実際に使う場面を考慮し、厚みや大きさを確かめてから購入したほうがよいでしょう。  引用:楽天

デスク用丸椅子の座面調整用としての購入です。 高さがぴったりで、机の上での作業がしやすくなりました。 以前は床用に大き目なものを使っていたので、今回も座り心地は最高です。 お値段は少々高いですが、絶対に後悔しない商品です。  引用:楽天

椅子の高さを上げるクッション②大人のカラダ改善計画 1日3時間以上座って作業する方の姿勢を補正する椅子クッション

姿勢や高さを正しい位置にしてくれる専用のクッションもあるのでお勧めできます。この椅子クッションは、あえてやわらかくて不安定な材質を使用することで、正しい姿勢がキープできるように設計されています。

間違った座り方になると座り心地が悪くなるようにしているので、長時間経過しても正しい姿勢をキープできるのです。1日3時間以上座って作業をおこなう方に、おすすめの椅子クッションです。

口コミ

分厚い低反発クッションで今までと比べてものすごく座り心地がいいです。肝心の効果はまだ分かりませんが、尾てい骨の痛みが無くなったのでこれから姿勢に気をつけて使っていきます。 引用:Amazon

商品自体は丈夫でしっかりとしていて(その分蒸れやすいが)いいものですので、うまく椅子を選ぶことも考慮して購入なさるとよいでしょう。 引用:Amazon

椅子の高さを上げるクッション③ラック 円座クッション

低反発モールドウレタンを素材に使った円座クッションです。モールドウレタンとはモールド製法でつくられたウレタンのことで、高密度でへたりにくくもちっとした感触でじわっと沈み込むような座り心地です。

円座中央の穴にお尻が包み込まれるようにフィットするので、坐骨にかかる体重負担を分散させ痛みを緩和してくれます。また、円座は身体が安定し姿勢を良くするサポートにもなります。

口コミ

仕事で長時間デスクワークするので お尻が痛くなり、レビューの評価が とても高いので注文しました!クッション自体も枕にするには若干固めで 座ると適度に沈み込む理想的な感じ。早速職場に持って行きます!引用:YAHOO!ショッピング

座り心地がもっちりという説明にひかれて購入。説明通り、もっちりしていて低反発クッション独特の座り心地。 とても座り心地が良いです。値段も手ごろだったので、費用対効果もばっちりだと感じました!引用:YAHOO!ショッピング

椅子の高さを上げるクッション④金鵄 フロアクッション 丸型40 高反発

リビングに、ダイニングに、在宅ワークに、学習にと様々に使えるフロアクッションです。へたりにくく、ほどよいやわらかな座り心地なので、クッションとしてはもちろんローテーブル用の簡易椅子などにも使うことができます。

中身にはウレタンチップを用いており、裁断後に残ったウレタンを使うのでゴミを出さない環境にやさしい材料です。且つ、長期間使ってもヘタりにくい素材です。

口コミ

坐骨神経痛でお尻が痛いので このクッションを頼みました お尻が楽です 少し硬いですがへたることもなさそうです 良かったです。 引用:Amazon

レビューを見て、硬めとあったので注文したが、もう少し硬くても良いと思った。身体の重心がズレるとつぶれて滑ってしまうことがある。長く使用していないが、それを除いて期待していたものであった。 引用:Amazon

椅子の高さを上げるクッション⑤IKSTAR 座布団 低反発クッション

最後におすすめするのは、IKSTARの低反発座布団クッションです。上質な低反発素材を採用し、お尻にかかる圧力を優れた分散力によって座り心地抜群にしています。尾てい骨部分をやや低くすることにより、尾てい骨を優しくケアしてくれます。

口コミ

お尻、腰に優しいです。厚みがあるので、ある程度高さが調節できる椅子で使った方がいいかも。机との高さの相性もあると思いますので。 引用:Amazon

テレワーク用に購入しました。座っている時間が長いので、少しでも快適になればと思い購入しましたが、快適なだけでなく、高さ調整にもなりました。 引用:Amazon

クッションなどを使って最適な椅子の高さに調節しよう

椅子の高さが適切でないと、日常的に不便を感じるだけではなく腰や肩などの部位を痛めてしまう原因にもなってしまいかねません。椅子の高さ調節は、クッションを足したりカバーを使うなど様々な方法があります。

椅子に合わせて、机に関しても余裕があれば身長に遭うように調節をしていきたいところです。是非とも便利なアイテムを使って椅子の高さ調節をしてみてください。

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