玄関椅子は、靴の脱着をする際に便利なアイテムです。足腰に不安のある高齢者の方がスムーズに立ち上がるために使用するというケースも多く、家庭用の商品が多数、展開されています。

しかし、市販の玄関椅子は、快適に座れるものや耐久性が高いもの、デザイン性に優れたものなど様々な選択肢があります。そこで今回は、玄関椅子の選び方とおすすめ商品をご紹介します。

目次

玄関椅子(ベンチ)があると高齢者も安心!

高齢になると足腰の筋力が低下するため、身体を支える力も低下してしまいます。そのため、靴を着脱したり、立ち上がる動作でバランスを崩した場合、転倒してしまうことがあるので注意が必要です。

実際に、家庭内における高齢者の事故では転倒や転落が最も多いことが分かっており、中等症以上のけがを負うケースが多いとされています。身体を支える目的として玄関椅子を用意しておけば、安心して靴の脱ぎ履きができると言えるでしょう。

外出のハードルが下がる

玄関は家庭内において事故が発生しやすい場所のひとつです。日本は湿気の多い気候であるため、多くの住宅には「上がり框(かまち)」という段差がありますが、足腰が不自由な方は特に注意が必要です。

外出をしたい場合、上がり框の上り下りや、靴の脱ぎ履きなどで無理な体勢をとる必要があります。そんな時に今回ご紹介している玄関椅子があれば、座った状態で靴の脱ぎ履きができ、身体を預ける場所を確保できます。靴を安心して脱ぎ履きできれば、外出をすることのハードルを下げることができると言えるでしょう。

靴の脱ぎ気が楽

靴を履いたり脱いだりする時は、腰を折って膝を大きく曲げます。しかし、この体勢は身体に負担を与えるため、苦痛に感じる方は多いです。

もし、今現在身体を自由に動かせなかったり、靴の脱ぎ履きを楽にしたいのであれば、玄関椅子は非常に有効なアイテムと言えるでしょう。座面の高さは商品によって異なるので、ご自身の体に合わせて選ぶことをおすすめします。

立ち座りの補助

高齢者や身体の不自由な方は、しゃがんだ状態から立ち上がる時にふらついたりバランスを崩してしまうことが多くなります。こういった時にも玄関に椅子があると、椅子に座った状態で靴の脱ぎ履きができるので、動作がスムーズに行えます

市販の玄関椅子は、両サイドに手すりを施すなど安全面に配慮されています。玄関の段差に座るよりも安定感が増すので、ぜひ取り入れてみることをおすすめします。

高齢者のための玄関椅子の選び方

ここからは、高齢者のための玄関椅子の選び方を解説していきます。購入を検討している方は、参考にしてください。

選び方①収納

玄関に十分な広さがない場合は、折りたたみ式の玄関椅子を選ぶのがおすすめです。折りたたみ使わない時はコンパクトに収納することができ、玄関スペースを広々と使うことができます。

また、出しっぱなしにしていても違和感のないデザインの玄関椅子も多く販売されているので、ぜひ選択肢に入れてみてください。

選び方②高さ調節

玄関椅子を選ぶうえで「高さ」は必ずチェックしておきたい項目のひとつです。たとえデザインや機能性を気に入って購入しても、実際に使ってみたら「高さが合わない・・」ということがあるため注意が必要です。

なお、使いやすいと感じる椅子の高さは人それぞれなので、ご自身にとって使いやすい高さの玄関椅子を選びましょう。また、高さを調節できるタイプを選べば、複数人で使いたい時にも便利です。

選び方③クッション性

固い椅子に長い時間座っていると身体の痛みを感じやすくなるため、座面のクッション性も確認しておきましょう。

玄関椅子は、幅広い年代の方が快適に使えるようにクッション性が高い商品が多く販売されていますが、中にはクッション性がそれほど高くないものもあるので注意が必要です。特に、長い時間座ることがある方は、座り心地を優先して選ぶことをおすすめします。

選び方④手すり

甲にする前乳椅子には手すり付きと手すり無しの両方がありますが、高齢者が使う場合は手すり付きタイプがおすすめです。

手すりがあれば立ち上がる時にバランスを崩す心配が減り、自分の力で立ち上がりやすくなります。足腰に不安がある場合は、両サイドに手すりのある玄関椅子を選ぶことをおすすめします。

選び方⑤強度

商品によって強度や耐荷重が異なるので、購入する前に必ずチェックしておきましょう。大柄な方が使用する場合、椅子がたわんだり、きしむことがあるため、安全に使い続けることができなくなってしまいます。そのため、全体重を預けても問題のない耐荷重の玄関椅子を選ぶのが望ましいです。

このように、頑丈であることは玄関椅子を選ぶうえで大切な項目のひとつとなります。デザインだけで判断せずに、全体重を預けてもビクともしない商品を選ぶようにしてください。

選び方⑥座面の高さ

快適に使える玄関椅子を選ぶには、「立つ・座る」の動作がスムーズにできる高さの玄関椅子を選ぶことが大切です。座面が低すぎると立ち上がる時に膝に負担が掛かり、高すぎても靴が履きにくくなるので注意が必要です。

身長に対する最適な座面の高さを知りたい場合は、「身長÷4」を実際の身長に当てはめて計算してみましょう。この公式に当てはめると、身長155cmの場合だと、座面の高さの目安は38.75cmとなります。あくまで目安となりますが、選ぶ時にぜひ取り入れてみてください。

選び方⑦費用

玄関椅子は幅広い価格帯の商品が展開されており、使われている素材や機能性によって価格が異なります。コンパクトでもしっかりとした造りの椅子は価格が高く、幅広タイプでもリーズナブルな価格帯の物も揃っています。

【玄関椅子の価格相場】

  • 木製・・・3,000円~5,000円
  • スツール・・・1,500円~6,000円
  • ベンチ・・・5,000円~9,000円

高齢者や介護者向けの玄関椅子おすすめ8選

玄関椅子の特徴や選び方を把握したところで、ここからは玄関椅子のおすすめ商品をご紹介します。購入を検討している方はぜひチェックしてみてください。

おすすめ① 不二貿易 玄関椅子

不二貿易の「玄関椅子ナチュラル木製」は、天然木(ラバーウッド)のナチュラルな質感と見た目が特徴の玄関椅子です。両サイドにある手すりで体を支えてスムーズに立ち座りできます。耐荷重は80kgで、収納スペースも付いています

本体サイズは幅50×奥行30×高さ54cm、座面サイズは45cmx30cmです。重量は4.2kg、和室にもなじむデザインなので、室内用の簡易スツールとしてもおすすめです。

おすすめ② アイリスオーヤマ 玄関椅子

アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)の「玄関椅子ブラウンGC-55」は、積層材にウレタン塗装を施した玄関椅子です。手にフィットしやすい丸みのある手すりで体を支えることができ、立ち上がりや靴の脱ぎ履きがスムーズにできます。

本体サイズは幅55×奥行29×高さ60cm、55mm刻みに座面と靴置きの高さを調節できます。また、奥行がスリムなので省スペースに設置できる点もポイントです。座面の下の棚には2足分の靴が収納できるので、玄関スペースを有効活用できます。

おすすめ③ koeki スツール 肘付き

弘益(koeki)の「スツール 肘付きダークブラウン W-5H(DBR)」は、天然木塗装(ナチュラル)製の肘付きスツールです。靴やスリッパを脱いだり、履き替えたりする動作が楽にでき、体に掛かる負担を軽減してくれます。

本体サイズは幅53×奥行35×高さ51(SH41)cm、3cmのピッチで棚板の高さを調節できます。重量は5.4kg、畳に跡がつかないように配慮された畳ずりタイプなので、室内用としてもおすすめです。

おすすめ④ 山善 玄関ベンチ

山善(YAMAZEN)の「玄関ベンチSP-1760(FBR)」は、天然木(ラッカー塗装)とウレタンフォーム、合成皮革でつくられた玄関椅子です。両サイドの肘掛けが取っ手代わりになり、立ち座りをサポートしてくれます。

本体サイズは幅54×奥行35×高さ57cm、座面サイズは幅45×奥行30cmです。座面下の棚板には靴やスリッパを置くことができ、使い勝手に合わせて4cm間隔・8段階の高さ調節ができます

おすすめ⑤ 大竹産業 幅広手すりの立ち上がりサポート椅子

大竹産業の「幅広手すりの立ち上がりサポート椅子」は、つかまりやすい大きな手すりとボリューム感のあるクッションが特徴で、和室や玄関などで使用することができます。

本体サイズは幅59×奥行36cm、座面サイズは約幅50×奥行32cmです。スリッパや小物を置いておける下段棚は座面を6cm間隔・5段階に高さ調整ができます。耐荷重は100kgとしっかりしているので、頑丈なつくりの玄関椅子を探している方におすすめです。

おすすめ⑥ AZUMAYA スツール トロペ

東谷(AZUMAYA)の「スツールトロペCL-790CBE」は、天然木(アッシュ)と積層合板、ポリエステル、コットンで作られたスツールです。玄関椅子やリビングのオットマンとしてなど、様々な用途に使うことができます。

本体サイズは幅48×奥行33×高さ42cm、広々設計の座面は緩やかにカーブしており、安定感に優れています。デザインにもこだわりたい方におすすめの商品です。

おすすめ⑦ 永井興産 エントランスベンチ

永井興産(NAGAIKOSAN)の「エントランスベンチホワイトNK-7408-WH」は、スチール素材をベースに合成皮革とウレタンフォームでつくられたクッション付ベンチです。厚みのあるクッションは弾力性に優れており、座り心地が良いです。

本体サイズは幅50×奥行20×高さ46cm、重量は3.2kgです。立ちあがる際や移動する時に便利な取っ手付きで、中間の棚には靴やスリッパを収納できます。

おすすめ⑧ サンワダイレクト 玄関椅子

サンワダイレクトの「玄関椅子150-SNCH032」は、木製のフレームが温かみをもたらすコンパクトな玄関椅子です。座面の厚みは約3cmあり、座ってもお尻が痛くなりにくいウレタンフォームのクッションが入っています。

本体サイズは奥行28x幅42.5x高さ41.5cm、重量は約4.5kgです。玄関だけではなく室内での使用にも適しており、脚裏に貼り付けて床につくキズを防止する滑り止めシートが付属しています。

玄関椅子があれば高齢者も安心して外出の準備ができる

今回は、玄関椅子の選び方とおすすめ商品をご紹介しましたが、いかがでしたか。玄関椅子があれば、足腰に不安がある高齢者の方でも安心して靴の着脱ができ、スムーズに立ち上がることができます。

記事の中では玄関椅子のおすすめ商品をご紹介しました。購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

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