高齢になると、食べ物を食べる時、噛むこと、飲み込むことの力が弱くなり、食べ辛さを感じ、本来美味しく食べられるはずのものを食べる気持ちが失せてしまうことがあります。また、誤嚥が起こると命の危険性が高まります。そこで今回は、栄養バランスを考えたレトルト介護食の人気製品を厳選し、8種類ご紹介します。とても美味しく食べられると評判の製品をご紹介するとともに、その選び方のポイントまで徹底解説していきます。
介護食は何を基準に選べばいい?選び方を紹介
ここでは、レトルト介護食を選ぶ時、いったいどのようなポイントや基準を守って選ぶべきか、たくさん販売されている介護食の中から最適な製品を選ぶための選び方のコツを以下に3点ご紹介します。それぞれどのような選び方を行うべきか詳しくみていきましょう。
選び方①区分で選ぶ
レトルト介護食は、利用者の噛む力、そして飲み込む時の力によって、それぞれ4つの種類に分けられ、製品が展開されています。以下に、日本介護食品協議会が規定する「区分」に分けて、4つの介護食についてご紹介します。通常、区分の数字が大きくなるほど流動食になるよう定められています。
【区分1:簡単に咀嚼が可能】
租借する噛む力や飲み込むことに困難を来しておらず、あまり大きすぎる食材に対して噛み辛さを感じる程度で、普段の食事を問題なく摂取できる場合に利用する介護食が「区分1」となります。
【区分2:歯茎で簡単に潰して飲み込むことが可能】
食べ物を食べる時、歯茎で潰して飲み込むことができるくらいの硬さの介護食です。比較的それぞれの食材の触感を楽しめるくらの硬さのため、美味しく食べられる介護食だと言えるでしょう。
【区分3:舌で潰すことができる】
水分の摂取が難しく、お粥やとろみのあるおかずで飲み込みやすく、舌で簡単に潰すことができるくらいの柔らかさの介護食です。寒天ゼリーのようなイメージで、介護食として利用されることが多い区分です。
【区分4:噛まずに飲み込んで食べられるもの】
租借が難しい方へ向けた、流動食に近い状態の介護食です。とろみをつけて飲み込みやすい状態としているため、安全に食べ、栄養を摂取することができます。
このように、レトルト介護食にはそれぞれの区分があり、利用者の介護状態に合わせた区分の製品を選び、利用することをおすすめします。
選び方②アレンジや調理がしやすいものを選ぶ
レトルト介護食を選ぶ時は、容器ごと電子レンジで温めることができるもの、また、温め不要で美味しく食べられるものを選ぶのがおすすめです。
また、ワンパターンな食べ方をするのではなく、少し工夫を凝らすだけでアレンジレシピに活用することができれば、違った味や食感を楽しむことができるなど、飽きずに食べられるよう簡単に調理できるものを選ぶようにしましょう。
選び方③高齢者の体調や状態に合わせて選ぶ
高齢者となれば、その日によって体調が変化しやすく、食べ物もその時の状態に合わせて選ぶことが大切です。その際、必要栄養素を含むレトルト介護食を選ぶとともに、豊富な食物繊維が含まれた製品を利用するのがおすすめです。
さらに、食欲低下に伴い体力の低下につながる恐れがあるため、高たんぱく・高カロリーの食材を含むレトルト介護食を選ぶようにしましょう。
通販で買える!おすすめレトルト介護食【おかず編】
それではここからは、通販サイトで便利に利用することができるおすすめのレトルト介護食として、まずは「おかず編」としてどのような製品に人気が集まっているのか以下に5点チェックしていきましょう。
おすすめ介護食①
キューピー やさしい献立 肉じゃが
「キューピー やさしい献立 肉じゃが」は、日本の和食の代表とも言えるうまみ溢れる美味しいレトルト介護食です。食材の食感を楽しめる上、甘く味付けを行っているため、食欲増進にもつながります。舌触りが良く、食材の食感を楽しみながら食事を摂取したいという方におすすめの製品です。
おすすめ介護食②
バランス献立 なめらかほうれん草ポタージュ風
租借力の低下に伴い、食事の楽しみを感じられなくなっているという方にぜひ試して欲しい「バランス献立 なめらかほうれん草ポタージュ風」は、豊富な食物繊維をはじめ、カルシウムやビタミンを豊富に含んだ栄養バランスを考えたおすすめの介護食です。
裏ごしした野菜が含まれているため、たっぷりと栄養を摂取することができます。ポタージュ風で食べやすく、介護食の献立に含めてみてはいかがでしょうか?
おすすめ介護食③
ハウス食品 やさしくラクケア やわらかビーフの欧風カレー
「ハウス食品 やさしくラクケア やわらかビーフの欧風カレー」は、カレーが食べたくても噛む力や飲み込み辛いと感じる時でも美味しく食べることができる人気の介護食です。
自然な柔らかさで食感を損なうこともありません。また、玉ねぎとりんごのまろやかな風味と、しっかりとした味付で飽きずに食べることができるでしょう。
おすすめ介護食④
キユーピー やさしい献立 やわらかおかず うなたま
うなぎのかば焼きを煮込み、卵をとじて食べることができる「キユーピー やさしい献立 やわらかおかず うなたま」は、美味しいかつおだしの風味が利いているので、パクパクと食が進むおすすめの介護食です。
柔らかめの区分3のため、飲み込みが困難な方でもとても柔らかく、舌触り良く食べられるため、ぜひ一度試してみてください。
おすすめ介護食⑤
バランス献立 なだ万監修 なめらか茶碗蒸し
牛肉を甘辛くしぐれ煮のように味付けを行った「バランス献立 なだ万監修 なめらか茶碗蒸し」は、滑らかな食感の介護食として人気を集めています。茶碗蒸しですが、そのまま常温でも食べることが可能です。ぜひ、サイドメニューとして取り入れてみてはいかがでしょうか?
通販で買える!おすすめレトルト介護食【デザート編】
次は、通販サイトを利用して購入することができるレトルト介護食の中には、メインのおかず以外にも「デザート」の販売も行われています。ここからは、通販で購入可能なレトルト介護食の人気デザートを厳選し、3点ご紹介します。食後のデザートにぜひ検討してみてください。
おすすめ介護食⑥
Nestle アイソカル ゼリー
「Nestle アイソカル ゼリー」は、高カロリーかつ良質なたんぱく質を配合した人気のゼリーです。食を十分に摂取することが困難な場合に、必要栄養素を摂取するためにもぜひ活用をおすすめします。
舌で潰すことが可能なため、租借力が低下している高齢者も美味しく食べることができるでしょう。ぜひ、在宅介護でも活用の幅が広い「Nestle アイソカル ゼリー」を冷蔵庫の中に入れて保管しておいてください。
おすすめ介護食⑦
明治メイバランスアイス
豊富な栄養素を含んでいながらも、喉超し良く、また、食欲がない日はこれひとつ摂取するだけで必要栄養素を補給することができます。バニラ風味で甘みもあり、食欲が増すこと間違いありません。ぜひ体調を見ながら摂取してみましょう。
おすすめ介護食⑧
ハウス食品 やさしくラクケア プリンカスタード味
コク深く卵黄の風味を味わいながらも、甘いカスタード味を楽しめる「ハウス食品 やさしくラクケア プリンカスタード味」は、うまみたっぷりのカスタード風味に魅了され、食後のデザートを楽しめる一品です。
区分3に該当する製品のため、舌で潰せる程度のレトルト介護食をお探しの方へ、デザートとしてぜひ料してみてください。
レトルト介護食は便利だけど使用時には注意も必要!
この後は、便利に活用することができるレトルト介護食を使用する際、いくつかの注意点がある点を理解しておくことが大切です。いったいどのような点に注意すべきか以下に3点ご紹介します。それぞれどのような注意点であるかしっかりとチェックしていきましょう。
注意点①盛り付けがワンパターンになりやすい
介護者からするととても便利に活用できるレトルト介護食ですが、利用者にとっては毎回の食事での盛り付けがワンパターンになりがちなために、食べる楽しみがなくなってしまう方も少なくありません。
そのため、少し彩りある盛り付けに工夫することで、レトルト介護食だと思わせないくらい美味しそうな食事に変えることが可能です。ぜひ少し手間を加えて見た目に食欲が増すような色鮮やかな盛り付けを行ってみてください。
注意点②レトルトご飯はコスパが悪い
介護食を選ぶ時、ご飯までレトルト介護食を選ぶよりは自分の食べやすく調理しやすい硬さで炊く方がよりコスパ良く介護食を準備することができます。
最近ではおかゆ炊きが可能な炊飯器も多数販売されているため、そのようなアイテムを活用していくことで簡単に五分がゆや全がゆを作ることができます。ぜひ自宅でご飯を準備することをおすすめします。
注意点③食べる人の好みにも配慮しよう
レトルト介護食には豊富な種類が揃っています。とは言え、ずっと同じものを食べ続けると、誰もが飽きてしまうのも当然のことです。中には食べることを楽しいと思えなくなってしまう可能性もあります。
そのようなことを避けるためにも、レトルト介護食を選ぶ時は、利用者がどのような食べ物を食べたいか、どのようなジャンルの味付を好むかで製品選びを行っていきましょう。
もちろん、必ず栄養バランスも考慮し、毎日の食事の献立において偏食になるということがないよう、介護食を選んでいきましょう。
レトルト食品を上手に使って介護の負担を減らそう
介護食は今や通販サイトで手軽に購入することができるおすすめのアイテムです。また、同じ製品ばかりを食べ続けるとどうしても飽きがきてしまうため、できるだけレトルト介護食を簡単にアレンジし、調理を行えるような種類を選ぶのがおすすめです。
ぜひこの記事でご紹介したレトルト食品を活用し、美味しく食べられる介護食を提供することで、自分の介護への負担を軽減させていきましょう。