高齢者となると生活の中でも様々な危険が生じてしまいますが、転びやすくなってしまうのもその1つに数えられます。そういった時には、靴を転びにくい靴に変えるのが対策となります。今回は、転びにくい靴の選び方やおすすめの靴をご紹介していきます。歩きやすく普段使いに最適なので、是非参考にしてみてください。

高齢者のための転びにくい靴の必要性

高齢者となれば、色々と生活上にも危険が生じます。その中でも転びやすくなってしまうというのもあり、非常に危険性が高くなっています。そうした時には、靴を転びにくいものにするというのが効果的です。

高齢者が転倒しやすくなるのはどうして?

そもそもなぜ高齢者が転びやすくなってしまうのでしょうか。それは身体の変化や環境の要因など様々な原因が絡んでいます。まず加齢に伴い筋力が低下するため、バランスや歩行能力が影響を受けて足腰の安定性が損なわれ、転倒しやすくなります。

脚の筋力が低下して脚が上げにくくなっている、腰が曲がって前かがみの状態に常になっている、歩幅が小さくなるなど、高齢者特有の身体の衰えが転倒の確率を高めています。

歩行やバランスの問題などもあるでしょう。歩行時の足の運動協調やバランス感覚が低下する傾向も見られていて、歩行パターンの乱れやバランスの崩れが起こるため転倒しやすくなります。

高齢者の転倒が多い場所とは

実際に高齢者が転倒しやすい場所に関してですが、その5割は住宅内で発生しているとされています。調査によると、高齢者のうち約4割が1年に1回以上、自宅で転倒や転落などの事故を経験しているようです。

例えば浴室やトイレは代表的で、湿度が高く滑りやすいため転倒が多い場所になっています。浴室内での入浴やシャワー時の滑りやすさに加えて、トイレでの立ち座りや移動の際にもバランスを崩しやすくなります。

また、ケースとしてはスリッパを履いていた時が多いようです。自分で自分のスリッパを踏んで転んでしまった、階段を上り下りするときにスリッパが引っかかって転んだといった例があります。

高齢者に最適な転びにくい靴の選び方

足腰の筋力が大きく衰えているからこそ、転倒対策として転びにくい靴を使うべきなのです。しかし一口に転びにくくするための靴といっても、どんなものが適しているのか分からない方も少なくないでしょう。以下に高齢者に最適な転びにくい靴の選び方をご紹介します。

選び方①つま先が反り上がった靴

まず推奨されるのは、つま先部分が反り上がっている形状の靴です。高齢者が歩くときには筋力の低下から、脚を思っているよりも高く上げることができず、すり足気味になっているのがよく見られます。

つま先が低いという事は、それだけちょっとした段差などでも躓きやすくなってしまいます。だからこそ、つま先部分が反り上がっている靴が転倒対策として効果的なのです。

反り上がった形状の靴であれば足があまり上がっていなくても段差などに引っかかるリスクを回避できます。逆にゴム部分が前面に突き出ている靴や、角ばっている形状の靴は転びやすいので避けるべきです。

選び方②滑り止め防止機能がある靴

続いては、滑り止め防止機能があることです。滑り止め防止機能がある靴は、床面との摩擦を増やす特殊なソールやデザインを備えられており、歩行中に足が滑りにくく安定性とバランスが向上するのです。

外を出歩く際にも、雨の日だと濡れているコンクリートやマンホールといったように滑りやすくなっている箇所があります。足場の状態によっても、高齢者の転倒リスクは大きく高まります。

転倒は高齢者にとって重大な怪我や骨折の原因になります。滑り止め防止機能のある靴は滑りにくさを提供するだけでなく、結果として怪我や骨折のリスクを低減する役割も果たしてくれるのです。

選び方③サイズ

足のサイズに合わせることも重要です。その程度のことは大人であろうと子供であろうと当然のことと思われるかもしれませんが、実際には足にタコができていたり丁度良いサイズでもつま先が痛い等の理由から、思っている以上に大きめのサイズを選ぶ人がいます。

本来フィットしているよりも大きなサイズの靴を履いていると、靴の中で余計な空間ができてしまうために滑ったり、つま先が地面に引っかかりやすくなるといった危険があります。足自体の長さ、足幅、足囲といったように足自体のサイズを測る場所はいくつかあるので、サイズを確認してぴったりな靴を選びましょう。

選び方④軽量性

靴には軽いものもあれば重いものもあります。ある程度の重さのある靴は振り子の重石に近い役割を果たし、歩行をサポートしてくれます。しかし、高齢者の場合にはどちらかといえば軽いことの方が重視されます。

若い方であっても靴が重すぎると毎回歩いたりする際に重さを感じて疲れやすくなります。特に足腰の筋力や体力自体が衰えている高齢者の場合には疲れるのが早まり、転倒のリスクを高めます。

高齢者は筋力やバランス感覚の低下がみられることがあり、重い靴を履くと歩行時に不安定さを感じることがあります。軽量な靴を履くことで歩くことが楽になり、長時間の歩行や日常生活の活動においても疲れにくくなります。

選び方⑤かかとの安定感

もう1つ、かかとの安定性も重要と言えるでしょう。スリッパようなかかとの無い形状では脱げやすかったり足がズレやすいといった弊害があり、基本的に高齢者はかかとのある靴が推奨されています。

靴にかかとの部分があれば、かかとにある骨を左右から挟むようにしてズレないようサポートを行ってくれるのです。足を安定させてくれるので、姿勢の崩れを防止してバランスコントロールを助けてくれます。

高さに関しては、あまり高いと女性の履くハイヒールのように逆にバランスを崩してしまいますし、つま先に体重がかかって足指の痛みや変形にもなりかねません。安定性のある低めのものを選びましょう。

高齢者におすすめのおしゃれで転びにくい靴

ここからは、高齢者におすすめできる転びにくい靴をご紹介していきます。履きやすい・歩きやすい・転びにくいといった高齢者に特化した製品もありますので、ぜひ参考にしてみてください。

転びにくい靴①【レディース】快歩主義 コンフォートシューズ

理想的な歩行をサポートする機能を備えた日本製コンフォートシューズが人気のシリーズで、旅行や外出、ウォーキングなど幅広いシーンで履きやすい軽量スタイルのシューズです。つま先ゆったり設計の靴幅3Eタイプで、クッション性が良く歩きやすく、たくさん歩いても疲れにくくなっています。

屈曲性とクッション性の良い超軽量のエクスパンセルを配合した、ラバーソールを採用しているのが特徴です。ひざの負担を軽減し、体重移動をスムーズにする特許取得機能「フットオンコントローラーシステム」を搭載。自然な歩き方をサポートすることで、足への負担を軽減してくれます。

転びにくい靴②【レディース】ムーンスター コンフォートシューズ

こちらはムーンスターのコンフォートシューズです。足になじみやすい柔らかな素材を使用したアッパーに幅広ワイド4E設計のシューズで、靴底はガラス繊維配合のざらピタソールで滑りやすい悪路でもしっかりグリップ力を発揮してくれます。

転びにくい靴③【レディース メンズ】カスト ウォーキングシューズ

バックル、ソール等の素材、製法にこだわった軽量設計の靴です。アッパー素材にはやわらかいストレッチ素材を採用しているので、外反母趾の方でも楽に履けます。歩行時にフィットした状態で足に負担がかからず、快適に歩行が可能です。

転びにくい靴④【メンズ】アシックス ライフウォーカー101

通気性に優れたメッシュ素材で、健康体操や室内運動におすすめのライフウォーカーです。ソールのつま先部は少し上がって薄くなっており、樹脂パーツを施すことでつまずきにくい設計にしています。

転びにくい靴⑤【メンズ】甲ベルト エアーソール コンフォートシューズ

合皮を使用したコンフォートシューズです。マジックタイプで甲部分が大きく開いて脱ぎ履きが簡単にできるようになっていて、滑べり止めゴムが付いたアウトソールもあり介護シューズとしても推奨されています。

転倒を防ぐためには靴の履き方も大切

  1. 足の甲の部分を緩めた状態にして履き口を広げて足を入れる
  2. 足を入れてから足首を曲げ、かかとを靴と合わせていく
  3. かかとを90度曲げて甲の部分をしっかり締める

怪我及び転倒を防止するためには靴の履き方も重要です。適切な靴の履き方であれば足の指も自由に動かせるだけの余裕がありますし、靴の中でのズレや摩擦も最小限に抑えられるといったメリットがあります。

高齢者向けの転びにくい靴を上手に選んで転倒リスクを減らそう

高齢者向けの転びにくい靴の選び方、おすすめ製品をご紹介しました。靴は意外にも意識が薄くなりがちですが、転ぶのを防止するためには直接地面に触れる靴を変えてみるのも大きな対策となります。足にあった転びにくい靴を選んで、転倒リスクを軽減させ身の安全を守りましょう。

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